【授業の目的】
「ジャンルを通してみた西洋絵画史」 西洋美術の基本的な枠組である「ジャンル」について、その成り立ちや特徴、歴史的発展などを概観します。歴史画や肖像画、静物画、風景画、風俗画といったジャンルは西洋美術のなかでとりわけ重量な役割を果たしてきました。とくに16-17世紀に美術アカデミーが成立し、ジャンルの格付けがおこなわれるようになると、それぞれの専門画家たちは、表現技術を高めたり、他のジャンルとの融合を図るようになります。また近現代では、ジャンルの枠組そのものの解体や再編成が唱えられるようになり、新たな美術形式を生み出すきっかけにもなりました。芸術学の中心課題のひとつであるジャンル論を通して、美術の歴史や西洋文化に対するより深い理解を目指します。
【授業の到達目標】
西洋美術の基本的な理念や歴史を身につけることができるようになります。また社会における美術作品の役割を理解することができます。
【科目の位置付け】
学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修してください。
【授業計画】
・授業の方法
一回につき一つのテーマを割り当て、スライドを見ながら話を進めます。
・日程
ガイダンス 歴史画 肖像画 風俗画 風景画 静物画 その他のジャンル ジャンルの変容と解体 ※進捗状況により順番および一部内容を変更する場合があります。
【学習の方法】
・受講のあり方
毎回、スライドで作品を提示しながら問題点を論じてゆきます。配布資料はレジュメではないので、各自、ノートに要点をまとめるよう心がけてください。
・授業時間外学習へのアドバイス
講義でとりあげた問題に関し、関連作品や方法論などを自分なりに調べ、幅広い知見を身につけることが望ましいです。
【成績の評価】
・基準
授業への取り組み(平常点)と期末レポートにより、知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、参加の度合いを判定します。基準は、1) 美術作品の分析や理解に必要な視点や概念を把握している、2)美術作品の社会的役割を理解している、の二点です。
・方法
学習意欲(30%)、筆記試験(70%) 学習意欲は、出席状況や質疑応答への積極的な参加などにより判断します。筆記試験では授業の内容に対する理解度と論理的な文章構成力を評価します。
【テキスト・参考書】
テキストは特に指定しません。配布資料を使って話を進めます。 参考書については、講義内で随時紹介します。
【その他】
・オフィス・アワー
金曜日16:20-17:50 (その他在室時随時)石澤靖典研究室(1号館4階) メールアドレス:ishizys@human.kj.yamagata-u.ac.jp
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