ヨーロッパ史演習(二)(前期)
 Seminar in European History (II)
 担当教員:山崎 彰(YAMAZAKI Akira)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科人間文化コース
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
堀米庸三『正統と異端』は、中世教会史にとどまらず、日本の中世史研究の金字塔とも評価され、ヨーロッパの中世社会や精神史を理解する上で、重要な文献とされている。本書を精読するとともに、その他のヨーロッパ中世史の基本文献をできる限り多く読むことを授業の課題としている。

【授業の到達目標】
西洋中世史研究について関心を持ち、テーマ設定や研究方法を習得し、特定のテーマについて調べ、これを調査報告にまとめることができるようになる。

【授業概要(キーワード)】
中世ヨーロッパ、ローマ教会、ヨーロッパ精神

【科目の位置付け】
カリキュラムポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解した上で履修してください。

【授業計画】
・授業の方法
基本的にはテキストの輪読となるが、他に各自の関心のあるテーマ(西洋史の範囲で自由に選ぶ)について読書感想を報告する。
・日程
堀米庸三『正統と異端』(中公文庫)を輪読するとともに、テキスト各章の関連文献も検討する。第1章「ローマ法王権の負い目」、第2章「正統と異端の理論的諸問題」、第3章「キリスト教正統論争の争点」、第4,5章「グレゴリウス改革と秘蹟論争」、第6章「グレゴリウス改革と12世紀の宗教運動」、第7章「イノセント3世と宗教運動」

【学習の方法】
・受講のあり方
前・後期を通じて出席することが望ましいが、4年生は前期だけでもよい。他人の議論によく耳を傾けるとともに、積極的に自分の意見を述べる。
・授業時間外学習へのアドバイス
各自丹念にテキストを読むとともに(最低2回)、報告者は充実したレジュメ(質量とも)を作成する。また演習中紹介された書物を積極的に読む。

【成績の評価】
・基準
担当部分の報告においては、「知識の修得」、「理解の度合い」、「汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)」、討論においては「理解の度合い」と「参加の度合い」を基準に、成績を評価する。
・方法
担当報告(60点)、討論の内容(40点)。3分の2以上の出席が必要。

【テキスト・参考書】
【テキスト】
堀米庸三『正統と異端 ヨーロッパ精神の源流』中公文庫

【参考書】
増田四郎『ヨーロッパとは何か』(岩波新書)
堀米庸三『中世の光と影』上・下(講談社学術文庫)
オットー・ブルンナー『中世ヨーロッパ社会の内部構造』(知泉書館)

【その他】
・オフィス・アワー
火曜日 10時30分~12時10分 山崎研究室

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