教職実践演習(中学校・高等学校)(理科)
 Practiccal course for teaching (Junior High School and High School) (Science)
 担当教員:寒河江 茂(SAGAE Shigeru)
 担当教員の所属:理学部非常勤講師
 開講学年:4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義・演習
 開講対象:物理学科,物質生命化学科,生物学科,地球環境学科  科目区分:教職科目 
【授業の目的】
教育実習を修了した者には気づいた課題や指導教員から指摘された点などを解決するために、これから教育実習を受ける者にはその心構えとして、教員の資質能力である学習指導および生徒指導などを身に付けることを主な目的として学修する。さらに、学校の危機管理や地域社会との連携などに触れながら、教科の年間指導計画、学習指導案や特別指導(ホームルーム(HR)活動」の年間計画、学習指導案の立案などについて、各自の学習課題に即して、担当教員の助言を得ながら学修・研究する。

【授業の到達目標】
(1)受講者が所属学科で学んだ専門的な知識・技能を、生徒の発達段階や学習課題に合わせて指導できる教科力・授業力を身に付けることができる。
(2)生徒の発展課題に合わせて個人あるいは学級や学年集団に対しての生徒指導、学級経営できる技能を習得することができる。
(3)教員としての使命や服務・倫理を自覚し、教科指導および学級経営である特別活動(HR指導)の模擬授業を行う際に、協働作業を通してコミュニケーション能力を身につけることができる。

【授業概要(キーワード)】
教育実習、教科指導、理科教育、生徒指導、学級経営、特別活動(HR指導)、危機管理

【科目の位置付け】
実践的な教科指導法と特別活動(HR活動)指導法を修得することによって、社会の要請する課題を独創的かつ柔軟に解決し、その結果を表現する能力と意欲を持つ。また、他者と協働して課題解決に取り組めるコミュニケーション能力を身に付ける。(理学部ディプロマ・ポリシー)

【授業計画】
・授業の方法
講義、ワークショップ、グループ討議、指導案の作成、模擬授業、ケーススタディなどを通して、実践的に授業を進める。
・日程
第1回 本授業のねらいと授業計画の紹介など
第2回 教員としての倫理・服務について(学校の危機管理、地域社会との連携を含む)
第3回 教員としての使命についてワークショップ・討論会、振り返り
第4回 学級経営(1) 学級経営やホームルーム(HR)活動年間計画の作成の仕方、振り返り
第5回 学級経営(2) HR年間計画を作成、LHR授業(学級活動)の指導案の作成、振り返り
第6回 学級経営(3) LHR(学級活動)模擬授業、グループ討議、振り返り
第7回 教科指導(1) 模擬授業、グループ討議、振り返り
第8回 教科指導(2) 模擬授業、グループ討議、振り返り
第9回 教科指導(3) 模擬授業、グループ討議、振り返り
第10回 教科指導(4) 模擬授業、グループ討議、振り返り
第11回 教科指導(5) 模擬授業、グループ討議、振り返り
第12回 教科指導(6) 模擬授業、グループ討議、振り返り
第13回 補完的な学習(1) 受講者から出された疑問や課題について
第14回 補完的な学習(2) 同上(教科の年間指導計画、生徒の生活習慣・学習習慣の形成など)
第15回 補完的な学習(3) 同上(教員としてのあり方、社会人としてのあり方など)

【学習の方法】
・受講のあり方
所属学科で学んだ専門学科の内容と意味を理解しながら、積極的に授業に取り組むこと。
・授業時間外学習へのアドバイス
教育や科学史などに関心を持ち、新聞やテレビの報道などで話題になった教育や科学に関するニュースなどを把握しておくこと。なお、教育実習を修了した者は、その日誌や指導案作成のために用いた資料を整理・保存して授業に臨むこと。

【成績の評価】
・基準
(1)LHR(学級活動)と教科の授業指導案が作成でき、指導案をもとに模擬授業ができる。
(2)教員としての使命や服務倫理について説明し、自らの意見を述べることができる。
・方法
(1)教科学習指導案、(2)生徒指導の指導案(LHR(学級活動)の指導案)、(3)模擬授業、(4)ワークショップ(グループ討議)、(5)補完的な学習として選択した課題のレポートの5点で評価する。それぞれの重み付けは同等である。

【テキスト・参考書】
テキスト:中学校・高等学校学習指導要領(文部科学省)
参考書・参考資料等:学習指導要領解説(総則編、理科編、特別活動編)(文部科学省)、山形大学教員免許状更新講習(必須領域)テキスト、教育小六法

【その他】
・学生へのメッセージ
生徒指導においては、指導する側の人間性を問われることはもちろんであり、学生の皆さんには、教科指導や生徒指導の技術だけでなく、常識ある倫理観を身につけることが大切です。
・オフィス・アワー
特になし

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