中国正史に描かれた日本(歴史学)
 The record of Japan in Chinese official history(History)
 担当教員:十川 陽一(SOGAWA Yoichi)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科人間文化コース
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
外国からみた日本像は、現代社会においても高い関心を集める。それは、時には客観的に、また時にはステレオタイプに基づいた誤った認識に基づいて描かれることもある、多様な鏡である。この授業では、『隋書』倭国伝を中心に、中国正史に描かれた日本の記事を読むことによって、古代の日中関係や日本の文化などについて考えたい。

【授業の到達目標】
史料(読み下し文)を読んで内容を理解することができる。また、その内容を批判的に検討する方法論を身につける。

【授業概要(キーワード)】
中国、日本、倭国伝・倭人伝

【科目の位置付け】
この授業は、日本の歴史について様々な視点から理論的に考察することで、健全な批判精神に裏打ちされた幅広い知識を習得するものである。

【授業計画】
・授業の方法
『隋書』倭国伝を中心に、中国正史の中の日本(倭)に関する記事を読み進めながら、内容および関連する事柄について講義する。
・日程
1、イントロダクション・ガイダンス
2、“倭”の世界
3、開皇20年の遣隋使
4、推古朝の王宮
5、推古朝の国制整備
6、倭の習俗
7、倭の文化
8、婚姻と喪葬
9、倭と朝鮮半島
10、大業3年の遣隋使
11、隋使・裴世清の来朝
12、日本における外交儀礼
13、日本における中国文化の受容
14、『宋史』日本国伝と日本
15、まとめとテスト

【学習の方法】
・受講のあり方
板書やパワーポイントの内容だけではなく、口述したの内容もノートに取ることを心がけること。
・授業時間外学習へのアドバイス
日本史の知識が少ないと感じる者は、事前に『教養の日本史』(東京大学出版会)などに目を通しておくと良い。また、関心を持ったテーマに関しては、授業内で紹介する参考文献を読み、理解を深めること。

【成績の評価】
・基準
国家形成期の日本の姿を、中国との関わりの中で理解すること。学んだ知識について、自らの言葉で論理的に説明ができること。
・方法
試験またはレポート(70点)+平常点(30点)による

【テキスト・参考書】
テキストについては、コピー(訓読文)を配布する。
その他、参考文献は随時紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
高校生で日本史を学んでいない学生にも理解できる講義を行います。分からないこと、困ったことは授業時間の前後やオフィスアワーなど、遠慮なく質問すること。
・オフィス・アワー
金曜日12時30分~13時30分(十川研究室)

g83103005-2017-G1-79172