【授業の目的】
小学校外国語活動の目標は、外国語(英語)を通じて、言語や文化について体験的に理解を深め、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り、外国語(英語)の音声や基本的な表現に慣れ親しませながら、コミュニケーションの素地を養うこととされている。本授業ではこの目標を実現するために、小学校の教員として必要な小学校外国語活動に関する基本的な知識の習得と、実際の教壇で役に立つ指導技術や教材作製法など実践的授業力の養成がテーマである。あわせて中学・高校の英語の教員に対しては、小学校外国語(英語)活動についての正確な理解を行わせるとともに、英語によるコミュニケーション養成のための、外国語(英語)活動と教科としての英語の効果的な小・中・高連携の在り方についても考察する。
【授業の到達目標】
授業計画の前半から中盤部にかけては、師範授業のビデオを用いた授業分析とそれに伴う受講生同士のディスカッションなどを通して、効果的な小学校外国語(英語)活動を実践する上で必要とされる、授業の構想力、授業分析力、教材開発力を身に付ける。あわせて、テキストを精読しながら、小学校外国語(英語)活動に関する基礎的な知識の習得を行うとともに、小学校外国語活動と中・高の英語教育の連携の在り方について議論する。授業計画の後半部では、受講生同士の模擬授業やその後の授業検討などを通して、それまで学習してきた知識や理論、授業の運用に関わる実践力を実際に確認・活用する。模擬授業に関しては、様々な校種から、連携を視野に入れた授業提案を行う。
【授業概要(キーワード)】
小学校外国語活動、英語、言語、文化、コミュニケーション、授業力養成
【科目の位置付け】
学習開発分野の選択科目
【授業計画】
・授業の方法
デスカッションを多く取り入れた演習形式で授業を行う。
・日程
授業計画 第1回:オリエンテーション/講義のねらい及び進め方についての説明 第2回:「小学校における英語活動の意義」/ビデオによる授業分析(1)授業の導入部(クラスルーム・イングリッシュ) 第3回:「関連分野から見た小学生の特徴と英語活動の在り方」/ビデオによる授業分析(2)授業の導入部(挨拶・オームアップ) 第4回:「学習指導要領とカリキュラム作り」/ビデオによる授業分析(3)チャンツ(1) 第5回:「英語活動を豊かにするアクティビティと指導法」/ビデオによる授業分析(4)チャンツ(2) 第6回:「よりよい英語活動を展開するために」/ビデオによる授業分析(5)アクティビティ(1) 第7回:「児童を生き生きと動かす環境作りと指導技術/ビデオによる授業分析(5)アクティビティ(2) 第8回:「学習意欲を高める評価の進め方」/ビデオによる授業分析(6)アクティビティ(3) 第9回:「指導者に求められる資質と研修」/ビデオによる授業分析(7)授業の終了部(まとめ) 第10回:「小・中の連携」/ビデオによる授業分析(8)振り返り・評価 第11回:自作教材による模擬授業(学部卒院生・小学教員)・授業検討(1) 第12回:自作教材による模擬授業(学部卒院生・小学教員)・授業検討(2) 第13回:自作教材による模擬授業(中学教員)・授業検討(3) 第14回:自作教材による模擬授業(高校教員)・授業検討(4) 第15回:授業のまとめ
【学習の方法】
・受講のあり方
各自前もって与えられた課題について発表する。発表者以外は要点を書きとりながら、積極的にデスカッションに参加する。
・授業時間外学習へのアドバイス
与えられた課題について前もって発表資料を準備すること。
【成績の評価】
・基準
授業での発表,デスカッションへの積極的な参加,模擬授業等により総合的に評価する。 C(合格に必要な最低限度)基準: ・学部卒院生:外国語活動の指導計画と指導案を作成し説明できる。 ・現職教員院生:外国語活動の指導計画と指導案の改善ができる。
・方法
・発表 40点、デスカッションへの参加度30点、模擬授業 30点 合計 100点
【テキスト・参考書】
参考書:樋口忠彦『小学校英語教育の展開 ―より良い英語活動への提言―』(研究社)
【その他】
・オフィス・アワー
オフィス・アワーについては第1回目の授業時にお知らせしますが、可能な限り随時質問にはお答えします。
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