【授業の目的】
図形の「対称性」を数学的に記述しようとすると、「変換群」として群の概念が自然に生じる。同様に、可微分多様体や複素多様体を扱うと「リー群」が、代数多様体を扱うと「群多様体」や「代数群」 が自然に現れる。本講義の目的は代数群や等質多様体の基本的な例に触れ、それらの性質を学ぶことである。
【授業の到達目標】
様々な代数群や等質多様体の例に触れることにより、代数幾何学の基本事項を修得することを目標とする。リー環論と代数群の対応を学ぶことにより,印付きディンキン図形による有理等質多様体の分類について理解する。
【授業概要(キーワード)】
代数群、リー環、群作用、等質多様体
【科目の位置付け】
この授業は、理学部ディプロマ・ポリシー「理学についての深い知識を修得し、自己の中に体系化することにより、幅広い視野と探究心をもつ。」に関連する。
【授業計画】
・授業の方法
講義形式で行う。
・日程
次のように進める: 第1回 アフィン多様体と代数群 第2回 射影多様体 第3回 等質多様体 第4回 グラスマン多様体と旗多様体 第5回 リー環と代数群 第6回 半単純リー環 第7回 ルート系 第8回 有理等質多様体の分類
【学習の方法】
・受講のあり方
講義内容をノートに筆記するとともに、内容の理解に努める。
・授業時間外学習へのアドバイス
講義ノートの内容を理解するよう可能な限り努力して欲しい。
【成績の評価】
・基準
代数群と等質多様体の例とその性質を理解すること。また,リー環と代数群の対応や有理等質多様体の分類を理解すること。
・方法
平常点20パーセント、レポート80パーセント。
【テキスト・参考書】
テキストは使用しない。参考図書に関しては適宜講義中に紹介する。
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