【授業の目的】
民法典のうち、不法行為法を中心とした法定債権(第3編第3章(事務管理)、第4章(不当利得)、第5章(不法行為))を扱う。法定債権に関する、個々の条文の意味、制度の存在意義の理解、基本判例についての知識を習得することを目的とする。
【授業の到達目標】
(1)法定債権に関する基本的な知識を身につけることができる。 (2)社会生活上の問題に関して、法的観点から捉える手法を身に付けることができる。 (3)問題解決のための論理的な筋道を説明できる。
【科目の位置付け】
(1)民法の他の分野も受講することにより初めて、民法の全体像が理解できます。卒業までに「民法基礎(総則)」「民法基礎(物権)」「民法基礎(契約法)」「民法展開(債権総論)」「民法展開(担保物権)」も受講して下さい。 (2)学部・学科のカリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修して下さい。
【授業計画】
・授業の方法
講義形式
・日程
指定のテキストの順番に沿って講義を行なう。
第1回:ガイダンス 第2回:救済と責任 第3回:不法行為法の展開 第4回:過失(1) 第5回:過失(2) 第6回:因果関係 第7回:損害賠償その他 第8回:共同不法行為 第9回:過失相殺 第10回:使用者責任・工作物責任など 第11回:不当利得 第12回:事務管理など 第13回:契約・不法行為法の位置づけ 第14回:社会変動と民法 第15回:講義のまとめと試験
【学習の方法】
・受講のあり方
講義の内容を筆記することが重要です。必要に応じてレジュメも配布します。私語厳禁。 六法は必ず持参すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
<予習> (1)テキストの該当箇所を通読すること (2)Web経由でレジュメをダウンロードし通読すること (3)復習テスト(公務員試験等の過去問)を解いてくること <復習> 講義ノート、レジュメとテキストを再読すること
【成績の評価】
・基準
知識の習得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、参加の度合いを考慮して判定する。具体的には、①法定債権に関する基本事項を理解しているか、②それらの知識を具体的事案に適切にあてはめることができるか、③これらのことを論理的に表現することができるか、を考慮する。
・方法
復習テスト(48%)、期末試験(52%)による。
【テキスト・参考書】
六法(どのようなものでも構いません。講義中はスマートフォンのアプリ・電子辞書も利用可能ですが、試験の際は紙媒体に限ります。)
<テキスト> 大村敦志『新基本民法 不法行為編』(有斐閣、2015年)
<参考書> 『民法判例百選Ⅱ 債権[第7版]』(有斐閣、2015年)
【その他】
・オフィス・アワー
火曜 13時~14時30分 小笠原研究室
|