日本政治論
 Japanese Politics
 担当教員:松本 邦彦(MATUMOTO Kunihiko)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科地域公共政策コース
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
現在の日本の政治の成り立ち、歴史的経緯を知ること。

【授業の到達目標】
戦後日本政治史の基礎的な知識を習得することができる。問題意識を持ち、多角的な視点から歴史を振り返ることができるようになる。調べて考えた上での自分なりの意見を持ち、政治について他者と論じあうことができる。

【授業概要(キーワード)】
日本政治史。近現代史。

【科目の位置付け】
 1年次の「政治学入門」で学んだ政治学のイロハをもとに、より具体的な日本政治のありようについて、その成り立ちから学ぶ。また、カリキュラム・ポリシーとの関係について「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解した上で履修する。

【授業計画】
・授業の方法
 授業時間外学習(特に予習)を重視し、授業時はビデオを多用します。それによって正確な知識のみならず、当時の雰囲気も感じとっていく。
 毎回の授業は以下のように進めます。
1)授業冒頭にて各自が自分のフォルダーを受領→前回提出のクイズを取り出す
2)前回への補足
3)講義
4)ビデオ(適宜、中途に口頭による補足を入れます)
5)終了時には各自がクイズをはさんだフォルダーを入れて退室
・日程
第1回:ガイダンスと「失敗学」入門
第2~5回:占領から講和へ
第6~7回:55年体制から60年安保へ
第8~10回:高度経済成長から列島改造へ
第11~12回:戦後政治の総決算から与野党交代へ
第13回~:小泉ブームと小泉改革以後
第16回:期末試験

【学習の方法】
・受講のあり方
 予習(クイズへの事前解答)で確認した自分の知識、イメージが何から生じていたのか、また、その修正がなぜ必要なのか、何を根拠に修正すべきなのかを常に確認しながら学習していくように。それらの思考の跡は、適宜、クイズやレジメの余白に記入していくようが望ましい。
・授業時間外学習へのアドバイス
◇予習:WebClassからクイズ&レジメをダウンロード→A4判用紙4枚(片面印刷時)または2枚(両面印刷時)に印刷したのち、クイズに勘で解答する(勘で○つけ/事前知識チェック)をおこなう。次にクイズ&レジメに該当する範囲のテキストを読み、下調べをおこなう。さらに余裕があれば、WebClass掲載の正答と解説を読んで、勘で○つけの○が誤っていた場合はその○を“見せ消し”として正答に○を追加する。
◇復習:授業時の説明やWebClass掲載の正答と解説によりクイズの○直しをおこなう。自分の疑問点については参考書や事典などをもとにして調べる。関係する参考書を読んだりイベント(講演会や集会など)に参加したり映画やTV番組を視聴した場合には感想票を作成する。また、講義プリントで紹介する他の人の意見・感想にも関心を払う。なお、松本との質疑応答ではクイズのほかWebClassも活用してください。

【成績の評価】
・基準
(1)正しい知識の修得の度合いと(2)理解の度合いは期末試験にて。(3)主体的な参加の度合いと(4)汎用的技能の修得の度合い(思考力と文章表現力)はクイズの事前解答とコメント欄、そして感想票で計ります。
 なお、予習としてのクイズの事前解答(勘で○つけ)の正誤は成績には関係しません。ただ、正答がされた設問については松本は青ペンで□マークを付けて返却します。
・方法
◇クイズに勘で○つけして事前に提出した場合は(正誤を問わず)2点ずつカウントします(全クイズで30点程度の配点)。つまりクイズをその回当日に提出した場合は0点です。
◇感想票については一つにつき1~2点カウント(上限を10点とします)。
◇期末試験には60点配点。
 このほか特設クイズについても解答があれば1点ずつカウントします。

【テキスト・参考書】
◇テキスト:石川真澄『戦後政治史 第3版』岩波新書(新赤版)1281、900円
◇サブテキスト:早野透『田中角栄:戦後日本の悲しき自画像』中公新書、987円
◇参考書としてとりあえず以下を例示するが、高校時代の教科書、参考書も有用。『平和と人権:やまがたガイド』山形県歴教協ほか、2015年、500円。『年表 昭和・平成史:1926-2011』岩波ブックレット844、640円。中村政則『戦後史』岩波新書(新赤版)955、945円。湯浅誠『ヒーローを待っていても世界は変わらない』朝日新聞出版、1300円。板倉聖宣『いま、民主主義とは』仮説社、1900円。オーテス・ケーリ『真珠湾収容所の捕虜たち』ちくま学芸文庫、2013年、1400円。(このほか関係イベントも含め、講義やWebClassにて多数、随時紹介予定。)

【その他】
・学生へのメッセージ
この講義では、知識不足はもちろん歓迎ですし、間違えることも推奨します。その間違いを認識し、考えを確かめていくという「試行(思考)錯誤」の過程を重視しますので、ただしテキストや講義プリントを読んで解釈し…と作業量は多いです。基本的に(長文の)読み書き重視ですから覚悟してください。
WebClass経由や授業で配布する配付プリントが半端でなく多いので、整理方法を工夫しましょう。
・オフィス・アワー
金曜日11時~14時。短時間ならこれ以外でも随時来訪可ですが、長くなりそうならWebClassメッセージで予約してください。
※WebClassメッセージの前に一読を:「松本宛(先生宛)のメールについてのお願い」
http://www-h.yamagata-u.ac.jp/~matumoto/mail.htm

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