【授業の目的】
南北に長く伸びる日本列島には、様々な特徴を持つ地域が存在している。この授業では、特に古代の東北地方について、その歴史的位置付けや人々の姿といった基礎的な知識を得ながら、日本史の多様性と普遍性への理解を深めることを目的とする。
【授業の到達目標】
個々の事象を羅列的に暗記するのではなく、一定の範囲を広く見渡しながら歴史を理解するための視点を身につける。授業で得た知識や、自ら進んで獲得した知識に基づいて、自分の考えを論理的に説明できる。
【授業概要(キーワード)】
日本古代史、蝦夷、東北地方
【科目の位置付け】
この授業は、古代東北の歴史を中心に、過去の社会や人々のあり方を再検討することにより、現代における歴史認識や、過去の人々・社会の多様性を理解するための視点や手がかりを身につけるものである。
【授業計画】
・授業の方法
講義形式(スライド、板書も使用)を基本とするが、毎回リアクションペーパーを配布し、それに基づいた質疑を行う。グループワーク・ディスカッション(3もしくは4回目に、東北の歴史や蝦夷についての率直な印象について。学期の中~終盤に、短い文章に基づいた発表と討論)を予定している。
・日程
1、ガイダンス 2、古代の日本列島 3、史料に描かれた蝦夷 4、古代国家の東北進出 5、古代国家と蝦夷(作られた異民族、遣唐使、山への誓い) 6、征夷事業の展開と城柵 7、征夷事業と東国 8、東北地方と交易(渡島、渤海、都) 9、陸奥国の豪族たちと律令国家 10、古代の東北と律令官人制 11、古代出羽国 12、出羽国と交通 13、元慶の乱 14、奥州藤原氏について 15、まとめ
【学習の方法】
・受講のあり方
この授業はグループワーク・プレゼンテーションなど学生が主体的に参加する学習活動を含みます。また、毎回配布するリアクションペーパーに基づいた質疑応答やコメントにより、授業の内容・構成も変化することがあります。日常の質問など、積極的な授業への参加を歓迎します。
・授業時間外学習へのアドバイス
日本史の知識が少ないと感じる者は、事前に『教養の日本史』(東京大学出版会)などに目を通し、大きな流れを把握しておくと良い。また、関心を持ったテーマに関しては、授業内で紹介する参考文献を読み、理解を深めること。
【成績の評価】
・基準
日本史の大きな流れについて理解すること。学んだ知識について、自らの言葉で論理的に説明ができること。
・方法
レポート(70点)+平常点(30点)
【テキスト・参考書】
テキストは特に指定しない。 その他参考文献は、随時紹介する。
【その他】
・学生へのメッセージ
高校で日本史を学んでいない学生にも理解できる講義を行います。 分からないことがあれば、授業の前後やオフィスアワーなど、積極的に質問してください。
・オフィス・アワー
金曜日12時30分~13時30分(十川研究室)
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