【授業の目的】
演劇やコンサート、講演会などのイベントは、出演者が十分な稽古を積むことはもちろん、サポートするスタッフが本番に向けてさまざまな業務を計画的・有機的に連関させ、周到に過不足なく準備を進めていかなければなりません。2018年9月9日(日)に山形市のアズ七日町(山形市中央公民館)を会場に、山形大学が主催する「山形大学特別プロジェクト いま、言葉を東北の灯(ともしび)に 第11回山形大学高校生朗読コンクール・群読劇『走れメロス』」を開催する予定です。山本陽史がプロデューサーを務めます。受講者は朗読コンクールと群読劇を準備し、運営するスタッフと群読に出演する出演者になってもらいます。イベントを準備し、運営するスタッフと出演者として実際のイベント経験を積みます。一般市民も参加して上演する群読劇(朗読による劇)は、太宰治の「走れメロス」を脚色・上演します。演出に酒田出身で日大芸術学部・尚美学園大学で教鞭を執る演出家佐藤正文さんを招き、トレーニングを行います。
【授業の到達目標】
1)イベントが計画され、準備され、本番に至る過程をつぶさに観察することにより、社会で必要とされる能力を自覚することができる。【技能】 2)さまざまな役割と責任を各自が果たしていくことにより、社会の仕組みを知り、協調性を身につけることができる。【態度・習慣】 3)一般市民や高校生と交流することにより、時間と行動を厳しく律することができる。【態度・習慣】
【授業概要(キーワード)】
学生主体型授業(アクティブラーニング)●◎、朗読、群読、共同、サポート、交流
【科目の位置付け】
東北、山形とかかわる内容の本格的なイベントの準備と実施を通して社会性を身につけるためのアクティブ・ラーニング授業です。
【授業計画】
・授業の方法
授業では主として出演者は各自または全体で稽古を進め、スタッフは準備を進めて進捗状況を逐次報告することになります。
・日程
1、オリエンテーション 概要説明と群読劇出演者/運営スタッフ/舞台スタッフ/ポスター・チラシデザイナー/広報宣伝スタッフ/記録スタッフの希望分け 2、実際のイベントの例に学ぶ ・演劇・コンサートなど 3~15、イベントを作るための諸準備と稽古・工程表作成/一般市民民の参加者募集・受付・連絡業務/太宰治と「走れメロス」について知る/台本の作成/出演者台本読み合わせ・トレーニング/会場との打ち合わせ/ポスター・チラシ・チケットの作成/出演俳優・演出家・スタッフとの打ち合わせ/本番のスタッフマニュアル作成/集客のための広告営業/記者会見 等 なお、通常の授業に加え、下記日程の稽古と本番に参加できることが条件です。スタッフも出演者のサポートのため必ず参加して下さい。 群読稽古日予定:5月25日(金)(20:30まで、9月5日まで以下同じ)/ 6月22日(金)/7月20日(金)/7月30日(月)/7月31日(火)/9月6日(木)/9月8日(金)午後・夜/9月8日(土)午前会場準備、午後・夜ゲネプロ(総練習)※会場はここから山形市中央公民館/9月9日(日) 午前ステージリハーサル 午後本番(17時終了予定)
【学習の方法】
・受講のあり方
大勢の人がかかわるイベントを成功させるには、どのような役割であれ、みんなが毎回出席することが重要です。いったん履修したらやむを得ない事情がない限り練習と稽古に出て下さい。
・授業時間外学習へのアドバイス
出演者は稽古の時以外も声や歌のトレーニングを折に触れて行ってください。スタッフはSNSかLINE、グループウェアなどを活用して常に連絡を取れる体制を取ってください。
【成績の評価】
・基準
1)授業で達成したい目標を適切に定め、達成度を的確に自己評価できる 2) 各自が自分自身の個性に応じて果たすべき役割を自覚し、他の人と分担・協調してその果たすことができるようになる。 3)イベントの準備と開催についての方法論を身につけることができる。 4)一般市民等など外部の人々ときちんと接することができたか。
・方法
自己評価報告書(期末レポート) 100%
【テキスト・参考書】
テキスト:特にありません。 参考書:太宰治『走れメロス』(新潮文庫) 新潮社 2005 ISBN-13: 978-4101006062 税込¥432
【その他】
・学生へのメッセージ
ハイレベルな高校生の朗読コンクールを見ることもできますし、プロの演出家の仕事も観察し、ともにステージを作る体験ができます。また市民との交流もできるという盛りだくさんな授業です。演劇や合唱の経験は不要です。経験の有無にかかわらず、必ず役割はあります。少しでも興味のある人は是非聴講して下さい。
・オフィス・アワー
金曜日1・2校時 e-mail:yamaharu@yz.yamagata-u.ac.jp
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