【授業の目的】
人間の情報入力の大部分を占める視覚情報の処理メカニズムなどについて学ぶ 人間の視覚系のメカニズムと情報処理に関して,人間の視覚―大脳系が視覚刺激をどのように受容・伝達・分析・統合して,知覚・認識・認知するのか,現象(心理物理学)と構造(生理学)などの側面から解説する.
【授業の到達目標】
「百聞は一見にしかず」とはよく言われるが,本講義を履修することにより,人間の外界情報の獲得の8割程度を占めるといわれる人間の視覚系がどのように情報を獲得し,処理しているか,を理解する.
【授業概要(キーワード)】
視覚情報処理,色覚メカニズム
【授業計画】
・授業の方法
講義はプロジェクタおよび板書により進められる.各講義の最後に小テストを行い,理解度を確認しながら進める.そのために,授業計画と実際の講義とが異なることも起こりうる.
・日程
第1回:視覚系の初期過程と大脳視覚領 第2回:錐体・桿体と暗順応 第3回:視覚の分光感度と明るさ知覚 第4回:等色と色覚メカニズム 第5回:色空間 第6回:色の見えと認識(1) 第7回:色の見えと認識(2) 第8回:視覚系の時空間処理機構の基礎-受容野メカニズム 第9回:視覚の時空間特性(1) 第10回:視覚の時空間特性(2) 第11回:眼球運動とパターン認識 第12回:立体知覚と三次元空間認識 第13回:運動知覚 第14回:視覚誘導自己運動感覚(ベクション) 第15回:試験と解説
【学習の方法】
・受講のあり方
視覚情報処理について,なぜそのようになるのか,単に知識の詰め込みを行うだけでなく,その必然性など,生物の進化の変遷まで思いを巡らせてほしい.
・授業時間外学習へのアドバイス
講義の前に参考書などを読んでおくことが望ましい. 講義中に配布した資料や参考書などを用いて行う.インターネットなども用いて理解を深める.
【成績の評価】
・基準
授業出席,レポート,定期試験などの結果から成績をつけ,60点以上を合格とする.なお出席が3分の2に満たない学生は,試験を受ける資格を失う.
・方法
レポート,試験から,理解度を総合的に確認する.
【テキスト・参考書】
講義中に適宜紹介する. 内川惠二:色覚のメカニズム(朝倉書店) 池田光男:視覚の心理物理学(朝倉書店)など
【その他】
・学生へのメッセージ
単なる知識の伝達だけではなく,「なぜそうなるか」,「どのようにしたらそれを調べられるか」などまでを網羅したいと思っています.学生の積極的な取り組みと,活発な発言を期待してます.
・オフィス・アワー
毎週月曜日16:00~17:00(予定)工学部10号館406室. Emailでの質問も歓迎する.
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