【授業の目的】
光物性を中心とした固体物質における基礎物性(結晶構造、バンド構造、回折現象と結晶学、光学的過程と励起子、群論と光物性、結晶場、配位子場、分子軌道法等)を理解すること。また、具体的な物質が示す諸物性を実験結果から読みとれるようになること。
【授業の到達目標】
光物性を結晶構造、バンド構造、フェルミ面、群論等と関連づけて理解できることを目標とする。
【授業概要(キーワード)】
結晶構造、バンド構造、光学的過程と励起子、光と物質の相互作用、群論と光物性、結晶場、配位子場、分子軌道法
【科目の位置付け】
物理学の重要な一分野である物性物理学を光物性を中心に学ぶ。研究テーマに合わせて関連する分野の高度な専門知識を身に付けるための科目である(カリキュラム・ポリシー)。
【授業計画】
・授業の方法
複数教員で講義を行う。理解を深めるためにレポートやプレゼンテーションを課す。
・日程
第1回 原子の電子構造1-元素の周期性、原子の構造- 第2回 原子の電子構造2-遷移元素、元素の化学的性質、元素の同定- 第3回 結晶と回折1-結晶構造、X線回折、中性子線回折、電子線回折- 第4回 結晶と回折2-結晶による回折、回折による結晶の解析- 第5回 バンド構造1-自由電子、結晶のバンド構造、ブリルアン域とフェルミ面- 第6回 光物性とは 第7回 光学的過程と励起子 第8回 プレゼンテーション、結晶と対称性 第9回 群論入門 第10回 対称性と選択則 第11回 量子力学と対称性 第12回 多重項 第13回 結晶場と配位子場 第14回 分子軌道入門 第15回 分子振動と対称性
【学習の方法】
・受講のあり方
講義内容は、講義時間内で理解するように努める。不明な点は積極的に質問する。
・授業時間外学習へのアドバイス
講義ノートを見直す。講義内容を専門書で学習する。
【成績の評価】
・基準
光物性を結晶構造、バンド構造、フェルミ面、群論等と関連づけて理解でき、物質が示す諸物性を実験結果から読みとれること。
・方法
授業での質疑応答(20点)、プレゼンテーション(30点)、レポート(50点)で総合的に判断する。
【その他】
・学生へのメッセージ
固体物理学(物性物理学)は現代物理学の中心的な分野の一つであり、量子力学、統計力学、電磁気学などを基礎とする総合的な学問です。したがって、他の物理分野にも固体物理学の基本的な考え方や概念が浸透しています。本講義の内容は多様な分野の学生に役立つはずなので、積極的な出席を期待します。
・オフィス・アワー
随時対応
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