【授業の目的】
動物の生命現象のうち、細胞レベルで自己、非自己を認識して、病原体の侵入などから細胞、個体を防御する機能として非常に重要な免疫の仕組みについて学ぶ。
【授業の到達目標】
1)生物学に関する先端的な研究内容を理解し説明できる。 2)紹介された研究に用いられた手法を理解し説明できる。
【授業概要(キーワード)】
自然免疫、適応免疫、抗原レセプター、T細胞、B細胞
【科目の位置付け】
生物学コースの専門科目として、近年の先端的研究で明らかになってきた自然免疫系と適応免疫系による生体防御の仕組みとその多様化について、分子から個体レベルで理解し、説明できる能力を身に付ける。
【授業計画】
・授業の方法
事前に資料を提示し、パワーポイント等の視聴覚機材を利用しながら解説する。
・日程
第1回 免疫学概論 第2回 パターン認識レセプターとそのシグナル伝達系 第3回 自然免疫細胞による生体防御機構 第4回 抗原レセプターの多様化機構 第5回 T細胞への抗原提示機構 第6回 免疫細胞の分化と維持 第7回 T細胞免疫 第8回 B細胞免疫 第9回 疾患と免疫系(I):アレルギー・自己免疫 第10回 疾患と免疫系(II):ワクチン・がん免疫 第11回 最近の話題(I):粘膜免疫系など 第12回 最近の話題(II):神経免疫学など 第13回 自然免疫系の進化・多様性 第14回 適応免疫系の進化・多様性 第15回 講義のまとめ、レポート課題提示
【学習の方法】
・受講のあり方
事前に提示した資料に目を通し、パワーポンイト等で説明された内容を聞いてノートに記述し、さらに理解できなかった内容はそのままにせず、質問して十分に理解すること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
提示した入門書に目を通したり、インターネットで調べて、免疫現象の概要を知っておくこと。さらに、興味を持った者は専門書にも目を通してみるとよい。
【成績の評価】
・基準
専門用語を正確に説明できるようになること (30 %)、免疫現象の仕組みを論理的に説明できるようになること (70 %)を基準として評価する。
・方法
各講義後の小テスト70点 (5点X14回)、およびレポート(30点)の合計100点満点で総合的に評価する。
【テキスト・参考書】
●入門書:もっとよくわかる!免疫学 (羊土社) ●専門書:①免疫生物学 第7版 (南江堂) ②分子細胞免疫学 第9版 (ELSEVIER)
【その他】
・学生へのメッセージ
免疫の現象は非常に複雑で理解することはむずかしいですが、できるだけ事前に配布した資料や紹介した参考書に目を通して、個々の用語の意味やその仕組みの概要の理解につとめて下さい。また、学んだ内容を自らの健康な日常生活に生かして下さい。
・オフィス・アワー
外部講師による講義については、初回の講義の際に連絡先(メールアドレス)を知らせます。講義前は随時理学部1号館425室で問い合わせを受け付けます。
|