【授業の目的】
人がその一生をより良く生きるために、青年期の子どもたちにどう関わることが求められるのか、その前提となる発達過程を良く理解しておく必要がある。それはつまり、青年期前後の段階の発達とのつながりについて理解するだけでなく、生涯発達の流れの中で捉えるとともに、その自立支援の方向性を持てるようになることが期待される。 その背景全体にエリクソンの発達課題を置いて、人の生涯発達を理解する。他方で、教育的かかわりを抜きに発達を理解することは十分でないので、併せてその理解も進める。
【授業の到達目標】
①生涯発達の枠組みを理解できるようになること。 ②特に乳幼児期から青年期までの発達の流れを理解できるようになること(障がい児を含む)。 ③特に、青年期の自立支援についてイメージすることができるようになること。 ④自分の生涯発達のイメージを持てるようになること。
【授業概要(キーワード)】
生涯発達、発達と教育、エリクソンの発達課題
【科目の位置付け】
本科目は、「理科」「農業」の教員免許状取得のための必修科目(教職に関する科目)です。
【授業計画】
・授業の方法
集中講義での実施。講義・演習を含み、毎回の学習内容をグループ内でディスカッションするなどを通して理解を深める。 講義内での自分の気づきなどは、付箋紙などにメモを残しておくと、後の振り返りに役立つはず。
・日程
1.オリエンテーション&リレーションづくり(1コマ) 2-3.序章 発達とは(1コマ) 4-7.1章 乳児期・幼児期の発達課題と教育(4コマ) 8-11.2章 児童期・青年期の発達課題と教育(5コマ) 12-13.3章 若い成人期から老年期までの発達課題(2コマ) 14.終章&振り返り(1コマ) 15.テスト(1コマ)
【学習の方法】
・受講のあり方
発達心理学での知識と、自分や友人の発達情報とを関連して学習を自分にとってより意味のあるものにすること、その意味で、下記の事前の情報収集などを済ませて集中講義に望むこと。
・授業時間外学習へのアドバイス
事前に、自分の乳児期など記憶にない時期を中心に保護者からの情報収集をしておくこと。また、保護者や祖父母などから、その人生での困難をどのように乗り越えてきたか、話を聴いておくこと。 事後に関しては、教職科目の次への課題として青年期の子どもへの自立支援のあり方など、考えを深めておくこと。
【成績の評価】
・基準
到達目標①②については、テストでその理解の程度を確認する(70点)。到達目標③④については、最終レポート課題の中でその記載内容から評価する(30点)。その合計点で60点以上を単位認定の最低基準とする。
・方法
成績は、テスト(70点)とレポート(30点)の合計で評価します。
【テキスト・参考書】
配布資料および追加資料を中心に行う。 参考書:無藤隆・ほか(編)『講座生涯発達心理学[全5巻]』金子書房、エリクソン(仁科弥生訳)『乳児期と社会』みすず書房、エリクソン&エリクソン(村瀬・近藤訳)『ライフサイクル、その完結(増補版)』みすず書房、岡本祐子(著)『中年からのアイデンティティ発達の心理学』など
【その他】
・学生へのメッセージ
自身の発達に適用したり他者の発達を聴いてさまざまなイメージを拡げたりしながら発達理解を深め、より良い自立支援のあり方についてもその後の「生徒指導・進路指導」や実習経験などとも関連させて、自分の支援のあり方を模索すること。
・オフィス・アワー
非常勤なので、講義に関する質問や感想など、松﨑のメールアドレスへ。 ep266@kdeve.kj.yamagata-u.ac.jpじぶんじしんの
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