【授業の目的】
学校教育相談において、カウンセリングの基本的な考え方とチーム援助のロールプレイが成立するためのソリューション・フォーカスト・アプローチを中心に学ぶ。
【授業の到達目標】
・学校心理学における3段階の心理教育的援助サービスを理解・説明できる。 ・三次的援助サービスをチーム援助中心に進める考え方を説明でき、かつ、ある程度のコーディネートができる。 ・チーム援助を適切に機能させるために、“解決志向”の考え方を説明でき、かつ、解決志向に基づいた具体的対応策を考えることができる。 ・“問題モード”と“解決モード”の違いを説明でき、後者への転換をそれなりに進めることができる。
【授業概要(キーワード)】
学校教育相談、心理教育的援助サービス、三次的援助サービス、解決志向アプローチ
【科目の位置付け】
本科目は、「理科」「農業」教員免許状取得のための必修科目(教職に関する科目)です。
【授業計画】
・授業の方法
集中講義での実施。講義・演習を含み、毎回の学習後のシェアリングを通して、自分の気づきなどを共有する。 自分の気づきなどを付箋紙にメモしておくことで、後の振り返りに役立てることができる。
・日程
1.オリエンテーション&リレーションづくり、学校心理学と心理教育的援助サービス 2.チーム援助ロールプレイ①(不登校)&シェアリングを通しての課題の明確化→最終レポートへ記載 3.『スクール・カウンセリング・ワークブック』1st Stage とシェアリング 4.『スクール・カウンセリング・ワークブック』2nd Stage とシェアリング 5.『スクール・カウンセリング・ワークブック』3rd Stage とシェアリング 6.『スクール・カウンセリング・ワークブック』4th Stage とシェアリング 7.『スクール・カウンセリング・ワークブック』5th Stage とシェアリング 8.『スクール・カウンセリング・ワークブック』6th Stage とシェアリング 9.『スクール・カウンセリング・ワークブック』7th Stage とシェアリング 10.『スクール・カウンセリング・ワークブック』Final Stage とシェアリング 11.チーム援助ロールプレイ②(不登校)&シェアリング 12.チーム援助ロールプレイ③(不登校傾向)&シェアリング→前回からの自分の進歩と今後の課題→最終レポートへ記載 13.チーム援助ロールプレイ④(時間の許す限り事例を繰り返す) 14.チーム援助ロールプレイ⑤(時間の許す限り事例を繰り返す) 15.まとめと「自分の変容」→最終レポートへ記載
【学習の方法】
・受講のあり方
その日に知識として習得したことを自分のことばでまとめる(400-500字程度/習得した用語を活用して)こと、それとともに、感じたこと・気づいたことおよび疑問も加えて、メールで松﨑に送る。 “解決志向”への切り替えを進めるには、ある程度の意識した練習を自分自身に課すことが必要である。 事前に下記のテキストを準備しておくこと。
・授業時間外学習へのアドバイス
集中講義なので、学習後の整理や挑戦にエネルギーと時間を活用すること。 ものの見方・考え方の変化を伴うので、意識的に新たな体験を自分に課すこと。
【成績の評価】
・基準
知的な理解(60点分)、応用的な実践への意欲等(40点分)の合計で、60点以上を単位認定の最低基準とする。
・方法
最終レポー課題で、テーマ1.「学校教育相談におけるヒューマン・サービスの適正化に向けて自分にできること」、テーマ2.「SFAを学ぶ前後のロールプレイでわかったこと」、テーマ3.「講義を通しての自分の変容」を課す。それぞれの記載内容で、知的な理解(60点分)と応用的な実践への可能性と意欲等(40点分)を評価する。
【テキスト・参考書】
テキスト:黒沢幸子『指導援助に役立つスクールカウンセリング・ワークブック』金子書房 参考書:石隈利紀・田村節子『石隈・田村式援助シートによるチーム援助入門』図書文化社
【その他】
・学生へのメッセージ
原因探し・犯人探しの“問題モード”からの切り替えには、意識した練習が必要である。講義時間中にできることは限られる。以降の挑戦を大いに期待する。
・オフィス・アワー
以降の挑戦に関連しての質問等、次のメールアドレスである程度のやりとりが可能。松﨑メールアドレス:ep266@kdeve.kj.yamagata-u.ac.jp
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