【授業の目的】
ミルクと肉の科学 北澤春樹 ミルク成分の種類と含有量、またそれらの成分の化学的、栄養学的および生化学的特性と価値について解説するとともに牛乳の殺菌方法、HACCP制度の内容、種々の乳酸品の製造法とその加工原理について解説する。また、食品の第3次機能の観点からミルクおよびそこから誘導される生理活性成分の特性とその利用性についても述べる。 西海理之 肉と卵の化学的組成・品質について説明するとともに、肉製品、卵製品の製造法とそれらの加工原理について解説する。 この講義を通して、畜産物利用学の理解を深めることを目的とする。
【授業の到達目標】
現在の食品から乳・肉・卵を取り去ったら、食卓は成り立たないと言われている。これら、3大動物性食品を総合的に理解することは、農学部に学ぶ者にとって極めて重要である。講義は食品衛生監視員・食品衛生管理者向けの内容で、この講義を履修した学生は、資格取得を可能とする。【知識・理解】
【授業概要(キーワード)】
乳成分、乳タンパク質の特性と利用,乳加工,食肉の成分と加工,卵の成分と加工
【科目の位置付け】
主な畜産物の利用について理解を深める。【農学部・植物機能開発学コースのカリキュラムポリシー】
【授業計画】
・授業の方法
パワーポイントで示される講義内容をノートに筆記して内容の理解に努める。
・日程
北澤春樹(東北大学大学院農学研究科・教授) 1.牛乳成分の種類・含有量とそれらの生合成機構 2.カゼインの特性、カゼインミセルの生合成と特性、キモシン凝固とチーズ製造 3.牛乳カルシウムの特性とカゼインホスホペプチド(CCP)の吸収促進関係。 4.牛乳の加熱殺菌法と乳成分の変化。牛乳アレルギーの問題と克服法。 5.チーズ・バターなどの乳製品の製造法と加工原理、成分の物理化学的変化。 6.ヨーグルトの製造法。使用乳酸菌の種類と特性。プロバイオティック乳酸菌。 7.牛乳および乳成分から誘導される機能性成分の特徴とそれらの利用性 8.HACCP制度と乳製品工場の衛生管理。
西海理之(新潟大学農学部・教授) 9. 食肉の生産と品質 10.筋肉の一般成分 11.筋肉から食肉への変換機構 12.畜肉製品の種類と製造法 13.卵の構造と一般成分 14.卵の品質と加工特性 15.卵製品の種類と製造法
【学習の方法】
・受講のあり方
テキストを購入し、配布プリントやノートに講義内容を筆記して内容の理解に努めること。
・授業時間外学習へのアドバイス
レポート課題を課します。 与えられた課題に対して図書館やインターネットを活用して情報収集を行うのが良いでしょう。
【成績の評価】
・基準
基本的な概念や用語を正しく理解し、積極的に参画できていることが合格の基準とします。
・方法
授業参加点とレポートにより総合的に評価する。各講師50%での評点
【テキスト・参考書】
テキスト:「畜産物利用学」齋藤、根岸、八田編、文永堂出版、2011年 参考書:「現代チーズ学」齋藤、堂迫、井越編、食品資材研究会、2008年
【その他】
・学生へのメッセージ
乳の加工やその微生物、および畜肉の加工やその特性について理解を深め、関連する授業の理解にもつながります。
・オフィス・アワー
オフィス・アワーは小関研究室(3号館2階3254)において、火曜日16時から17時の間に設けます。
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