【授業の目的】
「中国画家に関する文学的考察」 漢語を表現媒体とする文芸がどのように累積してきたか、またその累積がどのように分類認知されてきたのか、そのあらましを知った上で、中国における画家の営みがどのように文学的に表象されてきたのか、こうした問題について基本的な理解を獲得することを、授業の目的とします。
【授業の到達目標】
1)中国の文学史的展開の概要を述べることができる。【知識・理解】 2)中国における画家の社会的位置の概略を説明することができる。【知識・理解】 3)漢語を表現媒体とするテキストに拠りつつ、中国史上における画家の表象を具体的に提示できる。【技能】
【授業概要(キーワード)】
中国、画家、文学表象
【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解したうえで履修して下さい。
【授業計画】
・授業の方法
中国語圏では、画家の営みや人柄がどのように言語表象され、分類認知されて現代に至っているのかについて、具体的事象に即して時代を追いながら説明していきます。 主としてプリント資料により、出来る限り毎回完結の講義を進めます。講義の内容に対する質問・意見をリフレクション・ペーパーにまとめて記してもらいます。 次回の講義では、質問・意見に対する補足的説明を行い、その後、次のテーマに話しを進めます。
・日程
主なテーマとしては、下記のようなものを予定しています。 1 絵画の役割 2 画家のあるべき姿 3 画家と山水 4 画家と性癖 5 画法の改革 6 書家と画家 7 詩の中の画家のすがた 8 文人画家の登場 9 画論書のかたち 10 画史の成立 11 反逆画家伝1 12 反逆画家伝2 13 文人画批判 14 中国画の成立 15 まとめ:中国画と日本画
【学習の方法】
・受講のあり方
主な対象とするテキスト(訳文つき)を、プリントとネット配信資料として提供します。講義を聞き、質問・意見を適宜メモします。問いに対する答えや質問・意見を、リフレクション・ペーパーにわかりやすい日本語の文章でまとめます。
・授業時間外学習へのアドバイス
講義資料を改めて見直し、疑問に感じたところをメモし、辞書や関連事典などの工具書で調べてみます。なお疑問が残る場合は、次回の授業で質問できるよう、その内容を書きまとめておきます。
【成績の評価】
・基準
リフレクション・ペーパーや期末レポートによって、授業への参加の程度を計り、中国画家の文学的表象の特徴を述べることができるだけの知識を修得したかどうか、授業で取り上げた個別の事象に対する理解が行き届いているかどうか、さらに中国の画家の文学的表象に対して独自的な論評がどの程度できるかに基づいて、成績を評価します。
・方法
授業後に記入提出するリフレクション・ペーパーの記載状況を40点、まとめの段階における総括的レポートを60点として、総合的に評価します。
【テキスト・参考書】
この授業では担当教員が作成するプリント、ネット配信資料を講義用テキストとして提供します。また必要に応じて参考書を紹介します。
【その他】
・学生へのメッセージ
現代中国語や中国の歴史を学んだことがない人にもわかる講義内容です。
・オフィス・アワー
授業中のほか、質問などに答える「オフィス・アワー」を西上研究室(人文社会科学部2号館4階)で、月曜日の12時40分から14時の間に設けます。またこれに限らず在室時は随時対応します。
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