アジア文化演習
 Seminar on Asian Studies
 担当教員:許 時嘉(HSU Shih-chia)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科グローバル・スタディーズコース
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
記憶はどのように語られてきたのか。本授業は、第二次世界大戦以降の東アジア各地域(日本、中国、台湾、韓国など)の戦前・戦争認識を、指定の映像資料、文学資料、一次史料などに即して紹介し、東アジアの多様的な歴史認識への理解を深めることを目指す。

【授業の到達目標】
現代東アジアの「戦争」への総合的な認識を獲得し、記憶とその語り方を学問的に評価できる能力を身につけている。

【授業概要(キーワード)】
戦争 記憶 記録 インタビュー

【科目の位置付け】
カリキュラム・ポリシーとの関係については、「カリキュラ・ムマップ」を参照し、よく理解した上で履修する。

【授業計画】
・授業の方法
1、 近現代東アジアの戦争史を実例に即して討論し、理解を深めていく。
2、 前半は資料輪読を中心にする。受講生に報告者を決めて指定の一次資料の概要と下調べ、問題提起を担当してもらう(発表時間は15-20分程度、レジメ2枚程度)。報告者以外の受講生は事前に資料を熟読し、質疑と議論に積極的に参加することが義務付けられる。
3、 後半は課題発表を行う。「記憶の語り方」をテーマにして、受講生は各自に関心の内容を決め、インタービュ(オーラル・ヒストリーの制作)の形でプレゼンを行う。発表後に文面のレポートとしてまとめて再提出する。
・日程
1. ガイダンス
2~3. 概説:第二次世界大戦前後のアジア(太平洋戦争、国共内戦、朝鮮戦争)。発表当番の決定。
4~10. 戦時下の日記、戦後の回想録、小説など戦争に関する資料輪読
11~14. 個人発表:インタビュー
15. 総括と振り返り

【学習の方法】
・受講のあり方
対象とするテキスト(訳文つき)を、プリント資料として提供するので、講義の内容を適宜メモする。受講生が下記のことを義務付けられている。①毎回授業中の討論に積極的に参加する。②指定の文献に対して事前に調べて口頭発表、課題発表をする、③指定の映像資料は授業外時間を見る場合がある。
・授業時間外学習へのアドバイス
授業以外にも東アジアの戦後の歴史について自主的に本を読んで理解を深める。

【成績の評価】
・基準
東アジアの戦後を自主的に考えられるようになったかどうかを合格の基準として、知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、主体的な参加の度合いのそれぞれの項目について判定し、その合計点を用いて判定する。授業中の輪読資料の準備、議論への積極的な参加、発言の論理性、期末の課題発表とレポートによって評価する。
・方法
平常点(授業への参加度):20点、輪読発表担当+個人発表+感想レポート:80点

【テキスト・参考書】
テキスト:初回で紹介します。
参考書:授業中に適宜紹介します。

【その他】
・学生へのメッセージ
他者に耳を傾ける姿勢を保ち、マクロな歴史記述とミクロな個人体験談の交差を考えましょう。
・オフィス・アワー
火曜14:40~16:10。ほか、在室時は随時(事前にメールにてご連絡ください)。hsu@human.kj.yamagata-u.ac.jp

11035016-2019-31-12356