統計学の考え方や基本的な統計的手法に基づいて、一見、バラバラな数字の羅列にしか見えないデータから有益な情報あるいは自らの意思決定に役立てるような情報を独力で得られるようになることが本講義の目的である。統計学１が前編であり、本講義はその後編である。

第1の到達目標は、標本分布、統計的推測、統計的検定の正確な知識を身に付けることである。【知識・理解】
第2の到達目標は、これらの知識に基づいて、現実のデータを初歩的な統計的手法によって分析する能力を身に付けることである。【技能】

標本分布，推定，検定

カリキュラム・ポリシーとの関係については、『カリキュラムマップ』を参照し、よく理解した上で履修して下さい。

テキストと私が配布するプリントを利用した講義形式で行われる。必要に応じて計算問題を解いてもらう。

1.標本分布
　1)標本平均の分布
　2)大数の法則と中心極限定理
　3)標本分散の分布
　4)標本平均と標本標準偏差の比の分布
　5)標本分散比の分布
2. 推定理論
　1)平均の推定（母分散が未知）
　2)分散の推定（母平均が未知）
　3)平均と分散の推定（母平均と母分散が未知）
3. 検定理論
　1)平均の検定
　2)平均の差の検定
　3)成功率の検定
　4)分散比の検定
　5)相関係数の検定
4. 分散分析

板書内容はプリントとして事前配布するので、講義中は私の解説を理解することに集中して欲しい。必要に応じて計算問題を解いてもらうことで理解を深めるようにする。

講義の前にテキスト及び事前配布のプリントを読んでおく。
講義の後にテキスト及び配布されたプリントを読み直す。疑問点があれば教員に質問する。

主体的な参加の度合い、知識の修得の度合い、理解の度合い、汎用的技能の取得の度合いについて評価する。

講義期間中に行う試験の結果を中心に成績評価する。ただし、全講義回数の2/3以上の出席をすることが成績評価の条件である。

【テキスト】
森棟公夫，『統計学入門（第2版）』，新世社,2000.
【参考書】
岩田暁一，『経済分析のための統計的方法（第2版）』，東洋経済新報社，1983.
早見均・新保一成，『基礎からの統計学』，培風館，2012．

学生時代はもちろんのこと、社会に出てからもデータを数量的に分析する機会は多くあると考えられる。その際に本講義の知識は大いに役に立つであろう。
本講義で必要とされる数学的な知識は高校までのもので十分である。

火曜日11:00～12:30 砂田研究室
上記の時間以外でも、できる限り講義に関する質問に応じる予定である。