【授業の目的】
博物館の見学および実務体験により、博物館業務への理解を深め、実務能力の基礎を身につける。受講資格は「博物館概論」2単位と「博物館経営論」「博物館資料論」「博物館資料保存論」「博物館展示論」「博物館教育論」「博物館情報・メディア論」のうち1科目2単位以上修得済みの者に限る。
【授業の到達目標】
学芸員が司る専門的業務である資料収集、整理保存、調査研究、展示教育の基礎的な技術・方法を習得できる。社会教育における博物館の使命について理解を深め、博物館経営に関する実践的な知識が習得できる。
【授業概要(キーワード)】
学芸員、博物館、博物館資料、資料観察、資料記述、資料の取扱い、企画運営
【科目の位置付け】
本科目は学芸員資格を取得する際に習得すべき文部科学省令の定める博物館に関する科目のうち「博物館実習」にあたる。
【授業計画】
・授業の方法
①資料の取扱い及び調査実習 生物学、地学、歴史学そして美術史などの専門分野ごとに、附属博物館の学芸研究員を中心とした教員が講師となり、資料の取扱いおよび調査方法について学ぶ。 ②他館見学実習 事前学習を行ったうえで、近県の博物館の見学実習に出かける(2日間を予定)。費用は全て自己負担である。また、見学成果の報告会を行う。 ③実務実習 特別展業務や常設展示改修業務、資料整理業務などの附属博物館の実務を体験する。
・日程
<第1回目> 説明会(4月に実施) 受講希望者は全員参加。前期・後期の受講について希望をとる。人数調整が必要な場合は抽選を行う。第2回目の授業が始まる前に結果を通知する。
<第2回目以降>(前期は4月、後期は10月から実施) 「①資料の取扱い及び調査実習」および「③実務実習」を2コマ7回で実施する。具体的な実習内容は第1回目に説明する。
<夏季集中講義> 夏季休業期間に集中講義形式で実施する。 【これまで実施してきた内容】 第1日目 特別展撤収作業・他館見学事前学習 第2日目 生物標本の形態観察・資料の梱包(講師:日本通運株式会社) 第3日目 岩石標本の作成 ・作品記述の実際 第4日目 歴史史料の解読・空中写真判読 第5~6日目 他館見学実習 第7日目 事後学習会 ※あくまでも予定であり、講師の都合により内容やスケジュールの変更がある ※夏季集中講義の日程については6月頃に告知する予定である。
【学習の方法】
・受講のあり方
附属博物館は総合博物館であるため、さまざまな分野の資料を取り扱う。専門分野外のことにも積極的に取り組む姿勢が求められる。
・授業時間外学習へのアドバイス
新聞やテレビ、インターネット等を通じて博物館に関連すると思われる事柄にアンテナを張っておくことが必要。
【成績の評価】
・基準
資料の取り扱い、展示制作など博物館の実務に関する知識が習得できたか(知識の習得)、その知識と実際の博物館活動を関係づけられるか(理解の度合い)、さらに知識を活用して附属博物館の課題への対処を考えられるか(汎用的技能(応用力))が基準となる。 加えて他館見学などに見られる積極性や意欲(参加の度合い)も評価対象である。
・方法
担当教員が課した課題(レポートや成果物)ごとに達成度を評価する。また、不真面目な授業態度や遅刻に対しては厳しく対処する。
【テキスト・参考書】
担当教員ごとに準備物(文房具など)が異なるので、事前に指示します。それ以外の必要な資料および物品は博物館で用意します。。
【その他】
・学生へのメッセージ
実習期間は受講生であると同時に附属博物館の一員でもあります。館員としての責任感をもって取り組んでください。
・オフィス・アワー
月曜日13:30~15:00 その他の時間は事前に連絡をください。(koto-s@kdw.kj.yamagata-u.ac.jp)
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