【授業の目的】
21st century children's needs 21st century skillsと言われて久しいが、小手先のスキルのみの模倣に終わっていることが多い。海外ではモンテッソリー教育に基づくプログラミング教育など、古典的教育理論に立脚した、創造力を育てる情報教育が実践されている。それらを概観し、日本では何故その実現が難しいのか、議論する。
【授業の到達目標】
海外では、5歳から情報教育が始まる国も複数ある。イギリスでは、5歳からの情報教育がスタートして30年が経つ。そのため、数多くの情報教育プログラムや教材が開発されている。実際にそれらに触れて、ビジュアルプログラミングができるようになる(プログラミングの経験は不要です).また,情報社会の問題点を理解し、未然に防ぐためにの情報教育とは何か、自分の言葉で説明できるようになる。
【授業概要(キーワード)】
人工知能(AI)、情報教育、シンギュラリティ、AIロボット、ロボット・プログラミング、学生主体型授業(アクティブラーニング)△▽▲▼□■★☆○●◎◇
【科目の位置付け】
情報社会で生きるために学ぶべき教養として位置づける教養科目である。
【授業計画】
・授業の方法
前半・・・指定した書籍を購読し、内容の理解と、それについてのディスカッションを行う。 後半・・・幼児・小学生向けプログラミング教材に触れ、それらを用いた教育方法を考え提案する
・日程
第1回 オリエンテーション (第2回までの課題が出るので、休んだ場合は、必ず確認すること) 第2回~第7回 海外の情報教育の状況や我が国の現状など、教科書の順に読み進めディスカッションを行う。 第2回 テキスト第1章を読んで 第3回 テキスト第2章を読んで 第4回 テキスト第3章を読んで 第5回 テキスト第4章を読んで 第6回 テキスト第5章を読んで 第7回 テキスト初等中等教育の指導事例「ロボットを動かそう」などを読んで 第8回 テキスト初等中等教育の指導事例「SNSの光と影」などを読んで 第9回 初等中等教育の指導事例「データ分析」などを読んで
第10回 プログラミング教材に触れて議論する1 幼児・低学年向け教材 第11回 プログラミング教材に触れて議論する2 中学年向け教材 第12回 プログラミング教材に触れて議論する3 高学年向け教材
第13回~第15回 第12回までに学んだことをもとに、主に幼児・小学生を対象とした情報教育の方法を考え提案する(レポートを提出し発表する) 第13回 前半チーム発表 第14回 後半チーム発表 第15回 全体のまとめ
【学習の方法】
・受講のあり方
出席は重視しませんが,課題の締め切りは重視します. メモをとりながら聞く習慣をつけましょう.少なくとも,メモをとるように指示した内容は,きちんと記録してください.記録で来ていない場合は,減点する場合もあります.
・授業時間外学習へのアドバイス
反転学習のスタイルをとっています。復習が不要なわけではありませんが、予習重視です。
【成績の評価】
・基準
レポート等の提出物,授業中の様子.最後にレポートを提出しますが,そのレポートには,すべての授業で学んだことを活用する必要があります.たとえば,データの集計・分析方法を説明したときには,その内容を確認するために,エクセルシートを提出しますが,提出して終わりではありません.そのときの内容がレポートの中に網羅されていることが理想です.授業で話した内容は,途中で提出した内容があっても,すべて最後のレポートのどこかに活用する必要があります.途中の課題も加点しますが,最後のレポートにどこまで活用できているかが最も重要です.
・方法
ステージ1:10点 指定した予習の実施状況と授業中の取り組み ステージ2:30点 現代的テーマを一つ選び、グループごとに一つのデータを作り分析できたか否か ステージ3:40点 締め切り期日を守り、中身が趣旨に合致しているか ステージ4:20点 全体討議の参加状況(人の発表をきちんと聞き取ることができているか、全員の発表内容に対し、それぞれ自分の考えを持つことができたかどうか)
【テキスト・参考書】
[テキスト]『AI時代の情報教育』加納寛子(著)、大学教育出版 [参考書]加納寛子(2010)『チャートで組み立てる レポート作成法』丸善
【その他】
・学生へのメッセージ
千利休の思想に[守・破・離]の思想があります.1年生の教養科目は,[守]の部分が中心です.まずはテキストや,文献・新聞などを読むことができるようになってください.また,ディスカッションで意見を述べるときには,思いつきの意見ではなく,エビデンス[根拠]を明確にした意見を述べられるようにしてください.
ホームページ:http://pbdspace.kj.yamagata-u.ac.jp/
・オフィス・アワー
特に定めませんが、質問のあるときは、メール等でアポイントを取って下さい。
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