山形の水土里(みどり)資源(山形から考える)
 Water, Soil and Land Resources in Yamagata (Thinking Outside Yamagata)
 担当教員:代表教員 奥山 武彦(OKUYAMA Takehiko)
 担当教員の所属:農学部食料生命環境学科エコサイエンスコース, アグリサイエンスコース
 開講学年:1年,2年,3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
農業を支える農業用水(水)と農地(土),そして農村(里)を通して,地域の生活と密着した環境と社会基盤について考える。

【授業の到達目標】
本科目を履修した学生は,
1)本学が立地する山形県の農業を支える農地,用水の役割と歴史,農村の姿,地域の生活に密着した環境と資源の現状について列記できる。【知識・理解】
2)社会の発達との関連の上でこれから大学で学ぶことの準備をすることができる。【技能】
3)地域や自然の中で発達してきた人間社会のあり方と将来について考察することができる。【態度・習慣】

【授業概要(キーワード)】
農業用水,農地,農村,地域振興,自然環境,自然エネルギー

【科目の位置付け】
この授業は,『山形市の変遷』や水辺空間『山形五堰』ほか県内市町村を題材として農業農村を支える自然条件や地域資源,地域環境についての学習を通して自然との共生,社会基盤の創出について考察し,理解を深めるものである。

【授業計画】
・授業の方法
農学部エコサイエンスコース,アグリサイエンスコースの6人の教員によるオムニバス方式の講義。
・日程
主要なテーマは以下の通り。具体的な講義順は第1回目に説明する。
第1回 講義の進め方とガイダンス
第2回 時代の証人・古い地形図や空中写真を読む
第3回 大地の恵み・地下水資源
第4回 自然エネルギーと小水力発電
第5回 山形の河川が形成する環境と問題
第6回 山形の河川が形成する地域性
第7回 森と水の関わり合い
第8回 里山を活かした都市と農村の関係づくり ―『飯豊町・朝日町』を事例にー
第9回 映像で見る様々な水田
第10回 水質問題と食料
第11回 流域による環境形成
第12回 農業土木遺産と伝統技術
第13回 『山形五堰』に関する基礎知識
第14回 庄内平野の農業用水と雪 ―地球温暖化による影響は?―
第15回 まとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
理系,文系にこだわらず,身近な地域資源の姿を再発見するつもりで受講してください。
・授業時間外学習へのアドバイス
山形市や自分の出身地の農村や都市の姿と環境,歴史,日々の生活を支えている水資源や食料,エネルギー等の問題に関心をもって復習すること。講義で取り上げた市内外の個所を探訪してみてください。

【成績の評価】
・基準
地域の自然条件と農林業等の産業や街の形成発展に関して理解し,適切に説明できることを合格の基準とします。
・方法
レポート70点+平常点30点の合計100点で成績評価を行います。

【テキスト・参考書】
講義資料は各回に教員から配布します。
参考書(いずれも図書館にあります)
水土を拓く 「水土を拓く」編集委員会・農業農村工学会編,農文教発行
東北 地図で読む百年 平岡昭利編,古今書院
水の日本地図 水が映す人と自然 沖 大幹ほか,朝日新聞出版
世界の水田 日本の水田 Paddy Field in the World
日本の近代土木遺産「改訂版」ー現存する重要な土木構造物2800選

【その他】
・学生へのメッセージ
私たちの暮らしを支える社会や資源,潤いをもたらす身の回りの環境に目を向け,これからの勉学の方向に生かしましょう
・オフィス・アワー
疑問点や興味をもった事など,各回の担当教員に積極的にコンタクトしてください。

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