【授業の目的】
身近な歴史や民俗事象から情報を読み取り、観察することにより、山形への理解を深める。また、山形を知ることで、比較軸を形成し、さまざまな視点で社会を見ることができるようになることを目的とする。
【授業の到達目標】
1)山形の歴史民俗資料をpivot foot(軸足)にし、地域、日本、世界の行事、文化、思想を比較できる。【知識・理解】 2)考え方をまとめ、議論し、他者にわかりやすく説明できる。【態度・習慣】 3)資料を実際に扱うことで、観察方法、扱い方を身につけることができる。【技能】
【授業概要(キーワード)】
学生主体型授業(アクティブラーニング)、山形、歴史民俗資料学、民俗学 (▼グループワーク、■ディスカッション、△発表、★事前学習、○課題探求)
【科目の位置付け】
本授業は、身近にある歴史や民俗に関する資料の扱い、情報収集、観察などの基礎的な方法を学ぶと共に、資料の見方などを学ぶ基幹科目です。
【授業計画】
・授業の方法
基礎的な内容を講義し、その後課題を提示します。課題に対して討論(ディスカッション)→調査(グループワーク)→報告、発表をしてもらいます。 また、研究、文化財行政の最前線で活躍されている方から講義をしていただきます。
・日程
1、オリエンテーション 2、歴史民俗資料学基礎論 3、『やまがた(郷土)を学ぶ(地域調査方法入門)』【ゲスト講師】 4、『地域と歴史民俗資料1』 5、『地域と歴史民俗資料2』 6、『やまがたの口承資料を考える』 7、『怪異、モノノケ、不思議なことを読み解く』 8、『戦争と資料(軍事郵便と特別高等警察)1』 9、『戦争と資料 2』 10、調査1(課題設定、資料を調査する) 11、調査2(観察・調査・発表準備) 12、調査内容をまとめ、発表資料を作る 13、まとめ・発表 14、【博物館見学1】 15、【博物館見学2】 2回分は博物館への参観、レポートになります。
【学習の方法】
・受講のあり方
歴史的、民俗学的資料をみながら当時の人々の生活や思想を探求していきます。また、時代の様子がわかりやすいように写真、動画(映画)などを適宜活用します。現代、皆さんの生活環境と比較考察しながら講義を受けるように心がけてください。 講義の後、課題を設定し、調査してもらいます。また、古文書や民具などの実物を実際に扱いますので、講義前に手をきれいに洗ってきてください。 博物館への入館料、交通費は各自負担になります。 (※)東北文化の日などの入館無料日を活用してください。
・授業時間外学習へのアドバイス
紹介した民俗事象や、歴史資料などに関心をもち、様々な文献を読むことをお勧めします。興味をもった事象に関しては調査、探求へのアドバイスを行いますので積極的に質問してください。
【成績の評価】
・基準
・レポートは、講義で学んだ内容をもとに、自身で資料観察の視点を定め歴史民俗系博物館へ2回訪ねてもらいます。「やまがたのミュージアム」のHPを参考に1カ所は山形県内の博物館、もう1カ所は任意で参観し体験レポートを提出してもらいます(800字程度を予定)。 ・発表はグループでの活動が中心になります。グループ活動への参加度、グループでの課題設定、課題探求、課題解決の方法論がまとまっているかどうかを基準にします。
・方法
・平常点(参加度)20 ・レポート 30 ・発表 50
【テキスト・参考書】
テキスト 適宜プリントを配布します。 参考文献『日本民俗学概論』『現代民俗学入門』『日本怪異妖怪大事典』
【その他】
・学生へのメッセージ
「あるく・みる・きく・かんがえる」ことで今までの学校生活では体験した事のない知的探究心を育むことになります。自身で壁を作らず、挑戦してみてください。 歴史民俗資料学、調査方法が学べる講義です、歴史が苦手な人もぜひ受講してみてください。
・オフィス・アワー
事前にアポイントをとってください。taka.abe@cc.yamagata-u.ac.jp(基盤1号館2階 阿部研究室)
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