動物の発生(生物科学)
 Ecological Developmental Biology (Biological Sciences)
 担当教員:渡辺 絵理子(WATANABE Eriko)
 担当教員の所属:学士課程基盤教育機構
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義(一般・発展)
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
 生物の発生は遺伝子によって規定されていますが、加えて環境も大きく影響します。その実例とメカニズム、さらに、発生メカニズムの変化や環境の影響により、新しい形質を持つ集団がどのように生まれてきたと考えられるのかを理解することを目的とします。

【授業の到達目標】
 個体の発生に与える環境の影響を理解し、説明することができるようになる。
 発生メカニズムの変化と環境の影響により、異なる形質を持った集団が生み出されるメカニズムを理解し、説明することができるようになる。

【授業概要(キーワード)】
 発生、環境、進化、遺伝子、エピゲノム

【科目の位置付け】
 発生と環境および進化をどのように関連づけて考えることができるのかについての理解を目的とする科目です。

【授業計画】
・授業の方法
 各テーマについてプリントを配布し、パワーポイントを用いて解説を行います。
・日程
  第1回目     ガイダンス
  第2回目     環境で変化する色、形、性、行動  
  第3〜5回目   環境に反応するための分子機構         
  第6〜7回目   共生 
  第8回目     催奇性
  第9回目     内分泌かく乱物質
  第10〜11回目 発生と進化
  第12〜14回目 形を決める遺伝子
  第15回目    まとめと試験     

【学習の方法】
・受講のあり方
 授業で配布するプリントに必要事項を書き込んで、自分用の資料を完成させてください。
・授業時間外学習へのアドバイス
 発生や細胞、遺伝子などの分野に関して高校生物の知識を確認し、参考書に眼を通しておくと、授業が理解しやすくなります。
 面白いと感じた分野に関しては、参考書等の関連する内容の書籍を読んでみて下さい。知識と興味を深まります。

【成績の評価】
・基準
 個体の発生と環境との関係、そこから異なる形質を持った集団が生み出されるメカニズムについて理解し、適切に説明できることを合格の基準とします。個々の単語を暗記していることよりも、それぞれのメカニズムを説明するための概念を理解していることを評価します。授業の内容を他の人に簡単に説明できるようになることを目指して下さい。
・方法
 小テスト10点×6回(第3回〜第13回の授業で実施)+期末テスト40点(第15回の授業で実施)の計100点で評価します。

【テキスト・参考書】
 授業で必要なプリントを配布します。
 参考書
  「生態進化発生学 エコ-エボ-デボの夜明け」東海大出版界
  「アメリカ版大学生物学の教科書 第3巻 分子生物学」ブルーバックス、
  「ベーシックマスター 発生生物学」オーム社、
  「シマウマの縞 チョウの模様」光文社 等
  初回の授業で詳しく紹介します。

【その他】
・学生へのメッセージ
 発展コースの位置づけで開講します。授業内容を理解するために、高校生物レベルの発生や細胞、遺伝子の分野について確認をしておいてください。
 高校生物未履修でも意欲のある人は受講して下さい。未履修でも分かるように説明をしますが、授業の内容をよりよく理解するためには基本的な生物学の参考書などで知識を補うと良いでしょう。
 生物に関する大きな興味はないが自然科学の単位が必要であるからという理由で受講した場合には、単位の取得に大きな困難が伴うと予想されます。このような受講は勧めません。
・オフィス・アワー
 質問には在室中随時対応します。会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします。連絡先は、初回の授業でお知らせします。

g83201018-2019-G1-79552