【授業の目的】
日本近代文学の中にあらわれる山形という地域表象の生成と変化とを、文化史的な観点から辿ります。そのことで、現在、私たちが常識のように考えがちな地域イメージが、どのように作られ、変化してきたものなのかを学びましょう。また、それにどのように抗うべきなのかも、併せて考えてみましょう。
【授業の到達目標】
地域イメージの生成について、文化史的な観点からの基礎理論を具体的な事例に応用できる。【知識・理解】 山形、東北イメージの変遷について、具体的な事例に即してプレゼンテーションできる。【技能】 自ら具体的な事例を探してそれについて討議できる。【態度・習慣】
【授業概要(キーワード)】
日本近代文学 東北 表象 学生主体型授業(アクティヴラーニング)▽◯☆□
【科目の位置付け】
この授業は、山形あるいは東北の表象について歴史的な観点から学ぶことで、地域社会に参画し運営していく良識ある市民としての力を育むものである。
【授業計画】
・授業の方法
プリント資料とコンピュータスライドを使用する。コンピュータスライドは表示のみで配布しない。テクストの精読を基本とする。提出された中間レポート(提出日は数週間前から予告する)の添削講評を行う(その際、提出レポートの幾つかは匿名で引用し受講生全員に配布する)。実地調査とそれに基づく学生の口頭発表(個人)の機会がある。
・日程
1 ガイダンス 2 地域イメージ生成の一般理論 第1部 「みちのく」から「東北」へ 3 前近代の東北イメージ 4 田山花袋と山形、東北 5 中間レポート講評 ▽ 『第2部 近代化と山形表象の変遷』 6 太宰治の描く山形、東北 7 横光利一の描く山形、日本 『第3部 山形市内実地調査』 8 実地調査準備 9 【実地調査(→12/6を予定も変更可能性あり。小白川キャンパス集合、解散)】◯ 10 学生によるプレゼンテーション(1) プレゼンテーション編☆ 11 学生によるプレゼンテーション(2) 質疑応答編☆ 12 プレゼンテーションの振り返りと確認テスト□ 『第4部 まとめ』 13 「やまびこ学校」の山形イメージ 14 「観光山形」と黒田喜夫 15 まとめ (他に▽随時)
【学習の方法】
・受講のあり方
配布資料に記入するかたちで自分のノートを作成すること。発言やプレゼンテーションには積極的に参加すること。実地調査にあたっては一般的な倫理観に基づき講義内の諸注意を遵守すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
[予習のあり方]予告された課題、レポートがある場合は、次回講義までに作成すること。指定されたテキストは読了すること。(11〜12月の課題はやや忙しい) [復習のあり方]ノートを整理しながら、レポート及び試験に備えること。
【成績の評価】
・基準
・地域イメージ生成の基礎理論的知識を適切に説明できる。 ・個別の事例に即して基礎的な文化理論を展開して論述できる。 上記の基準について、授業内テスト及びプレゼンテーションで確認する。 授業内提出物においては、その都度の講義内容の理解度、授業への主体的参画を確認する。
・方法
評点(100点満点)の内訳は、中間レポート・プレゼンテーションを含む授業内提出物 20点、授業内テスト 80点(論述問題と課題提出)
【テキスト・参考書】
入手(購入)を必須とする教科書は指定しないが、下記の参考書を推奨する。 【入手(購入)が必須ではないが、各自が感じた必要に応じて参考とするべき書籍】山形新聞社編『やまがた再発見』(荒蝦夷)、河西英通『東北 つくられた異境』(中公新書)
【その他】
・学生へのメッセージ
Webclassを用います(予定)。実地調査には費用はかかりませんが、授業時間外に事前の準備が必要です。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問にこたえるオフィスアワーについては、火曜日16:20〜17:50 森岡研究室(人文社会科学部1号館4階425室)に設定します。ただし、その他の時間についても相談に応じますので、メールなどでアポイントをとってください。
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