【授業の目的】
統計的機械学習は確率的・統計的モデリングを基礎とした機械学習技術であり、得られた観測データからデータの背景に潜む確率的なメカニズムを発見するための数理技術である。本講義では統計的機械学習の中で使われる数理と計算技術の理解を通し、現代型データサイエンス、そして現代型人工知能の基礎の習得を目指す。
【授業の到達目標】
(a) データの確率・統計的な扱い方を習得する (b) 事前確率・事後確率の概念を理解する (c) ベイズ推定による確率的推定システムの基礎を理解する (d) 現代型の人工知能の基礎を理解する
【授業概要(キーワード)】
確率・統計、機械学習理論、ベイズ推定、パターン認識、人工知能、画像処理、データマイニング
【科目の位置付け】
現代的なデータサイエンスの基礎を築く理論である、機械学習の基礎理論といくつかの応用事例について学ぶ(大学院理工学研究科(工学系)のカリキュラム・ポリシー)。
【授業計画】
・授業の方法
講義はスライドと板書を中心に進めていく。適宜、プログラミングによる具体的な実験課題を課し、講義全体の理解を深めていく。
・日程
第1-2週:オリエンテーション、機械学習の基礎概念 第3-5週:確率・統計モデルによるデータの扱いの基礎 第6-7週:ベイズ推定の枠組みと事前確率・事後確率、確率推定 第7-8週:統計的機械学習、最尤推定 第9-10週:統計的機械学習の応用(画像処理、データマイニング等への応用) 第11-13週:パターン認識 第14-15週:ディープラーニング(深層学習)入門
【学習の方法】
・受講のあり方
機械学習は現代型データサイエンスの基礎を担う重要な理論の一つである。特に情報科学分野の学生は単なる知識に留めることなく、講義内容を自分のモノにするよう心掛けながら望むこと。
・授業時間外学習へのアドバイス
講義スライド等の例題を復習するだけでなく、実際に自分の手でシステムをプログラミングしながら理解を深めていくことが大切である。
【成績の評価】
・基準
適宜課すレポートやプログラミング課題を通して全体で60点以上を合格とする。
・方法
数回のレポート(50点)と適宜課すプログラミング課題(50点)を総合して評価する。
【テキスト・参考書】
【テキスト】 講義スライドをテキストとする。 【参考書】 パターン認識と機械学習(上・下):C.M.ビショップ(著),丸善出版,2012 深層学習:神嶌 敏弘(編),近代科学社,2015 統計的機械学習:杉山将(著),オーム社,2009 イラストで学ぶ機械学習:杉山将(著),講談社,2013
【その他】
・学生へのメッセージ
自分なりに考え、問題を解いて理解を深めること。 解析学や線形代数および確率・統計の基礎的な事項について必要に応じて予習しておくことが望ましい。
・オフィス・アワー
質問等がある場合は、各回の授業終了後に教員に直接問い合わせること。
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