【授業の目的】
種々の障害児に対する教育について、世界や日本の教育事情、教育内容を歴史的に巡ると共に、21世紀の特別支援教育の在り方について、障害児の理解とその教育課程の編成について理解を深めていくことを目的とする。
【授業の到達目標】
テーマは、障害児教育の歴史的変遷、及び障害児の理解と支援である。 1.世界の特別支援教育の動向を理解できる。 2.日本の特別支援教育の歴史的変遷を理解できる。 3.障害児の特徴と教育的対応について理解できる。 4.障害児への教育課程編成の特徴を理解できる。
【授業概要(キーワード)】
特別支援教育、障害児指導法、障害児教育、教育課程、障害児の人権
【科目の位置付け】
中心科目、特別支援学校教諭一種免許状の必修科目により、特別支援教育の中で障害児の理解と支援についての習得を目指す。
【授業計画】
・授業の方法
各種の障害児教育の概論についての知識を講義し、模擬体験やビデオを視聴しながら学んでいく。
・日程
授業計画 第1回:障害児の人権と教育(ノーマリゼイション、障害者の人権) 第2回:世界の障害児教育の歴史的展開(アメリカ、イギリス、デンマーク、スウェーデン、アジア諸国などの障害児教育) 第3回:日本の障害児教育の歴史的展開(戦前戦後における障害児教育、特殊教育から特別支援教育への転換) 第4回:障害児の特徴と理解①(視覚障害の理解と教育的対応、点字の意味理解と点字の読み) 第5回:障害児の特徴と理解②(聴覚障害の理解と教育的対応、手話の意味理解と手話を使った会話の実技) 第6回:障害児の特徴と理解③(知的障害の理解と教育的対応、言語発達遅滞・ダウン症等、ビデオ視聴) 第7回:障害児の特徴と理解④(肢体不自由の理解と教育的対応、脳性麻痺・多指症等、ビデオ視聴) 第8回:障害児の特徴と理解⑤(病虚弱の理解と教育的対応、筋ジストロフィー・血友病等・ペルテス等、ビデオ視聴) 第9回:発達障害児の特徴と理解①(学習障害の理解と教育的対応、読み・書き・計算障害等、模擬体験、ビデオ視聴) 第10回:発達障害児の特徴と理解②(注意欠陥多動性障害と教育的対応、多動性・衝動性・不注意等、模擬体験、ビデオ視聴) 第11回:発達障害児の特徴と理解③(自閉症スペクトラムと教育的対応、アスペルガー・高機能自閉症等、模擬体験、ビデオ視聴) 第12回:その他の障害と二次障害(不登校)(言語障害児、重症心身障害児、不登校児等、模擬体験、ビデオ視聴) 第13回:特別支援学級および特別支援学校の教育課程の編成とその特徴(特別支援学級と特別支援教室の経営、教科中心や生活中心の教育課程) 第14回:障害者の生活と福祉制度(一般就労、福祉就労、地域での生活、所得保障、障害者年金、支援費制度) 第15回:これまでのまとめ、テスト
【学習の方法】
・受講のあり方
1年次の特別支援教育総論での授業内容を復習し、理解できない用語や内容は、テキストや障害児教育関連の辞書で調べて授業に望んでほしい。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
模擬体験やビデオを視聴しながら理解したことについて、実際の場面(ボランティア、教育支援、アルバイト等)で活かしてほしい。
【成績の評価】
・基準
以下の評価の観点により、テスト及びビデオ視聴の感想・体験等の課題等を総合的に判断し評価する。 ・世界や日本の特別支援教育の歴史的変遷を理解することができたか。 ・各種の障害児の特徴と教育的対応について理解することができたか。
・方法
・テスト70点、ビデオ視聴の略案作成10点、模擬体験等の実技20点として総合的に評価する。
【テキスト・参考書】
テキスト:三浦光哉編著『特別支援学級担任のための学級経営サポートQ&A』(ジアース教育新社,2018) 参考書:玉村公二彦・清水貞夫・黒田学・向井啓二編『改訂版キーワードブック特別支援教育』(クリエイツかもがわ,2019)
【その他】
・学生へのメッセージ
1年次の特別支援教育を復習しながら、模擬体験やビデオ視聴を通して更にした理解を深めてほしい。
・オフィス・アワー
相談がある場合には、事前に三浦までメールで連絡をしてください。
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