【授業の目的】
心理支援では,精神障害(発達障害含む)を抱える者のみならず,身体障害や知的障害を抱える者もまた対象となる。そこでは,各障害がどのような障害であり,その障害を抱えながら生活することでどのような心理社会的障壁があるのか,症状を含め様々な障壁に対してどのような支援や法制度があるのかを包括的に把握・理解することが基本的かつ重要となる。そこで,本授業では,知的障害,身体障害,精神障害の概要を理解し,各障害の心理社会的諸課題および必要な支援を学ぶことを目的とする。
【授業の到達目標】
本授業の到達目標は,次の2点である。 ①身体障害,知的障害,精神障害(発達障害含む)を分類,判断できる ②障害者(児)の心理社会的課題および必要な支援について関連づけることができる
【授業概要(キーワード)】
身体障害,知的障害,精神障害(発達障害含む),生物・心理・社会モデル,国際生活機能分類
【科目の位置付け】
本授業は,地域社会における心身の健康に関する諸課題についての基本的知識や課題解決のための実践力を身につけるための科目であり,公認心理師の受験資格に関わる単位である。
【授業計画】
・授業の方法
パワーポイントを用いて,身体障害・知的障害・精神障害の概要やその心理社会的課題及び必要な支援活動に関する講義を行う。適宜,質疑応答の時間を設けたり,グループワークを行なったりする。
・日程
第 1回目 講義の進め方とガイダンス 第 2回目 身体障害 第 3回目 知的障害 第 4回目 精神障害の定義と分類 第 5回目 神経発達症群/神経発達障害群 第 6回目 統合失調スペクトラム障害および他の精神病性障害群 第 7回目 抑うつ障害群,双極性障害および関連障害群 第 8回目 不安症群/不安障害群 第 9回目 その他の精神障害 第10回目 障害概念(生物・心理・社会モデル,国際生活機能分類 など) 第11回目 異常心理学 第12回目 医療分野における障害者(児)に対する支援 第13回目 教育分野における障害者(児)に対する支援 第14回目 福祉分野における障害者(児)に対する支援 第15回目 授業の振り返りと試験
【学習の方法】
・受講のあり方
主に講義形式の授業であるため,ノートテイキングを通した内容理解に努める。適宜,講義内で質疑応答の時間を設けたり,グループワークを行なったりする場合もあることから,自らの考えを発表するよう努める。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
講義資料は全てwebclass上にアップロードするため,事前にダウンロードすることで予習は可能である。また,講義資料や授業時に示す文献を授業前後に読むことによって,授業内容の理解を深めることが期待できる。
【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した通り,各障害を正しく分類し判断できることに加え,各障害者および障害児が抱える障害の心理社会的課題と支援について関連づけることができることを合格基準とする。
・方法
各授業回への出欠確認のための小テスト(配分50点)と期末試験(配分50点)で評価する。なお,小テスト全体(10~12回程度実施予定)の2/3以上に回答し,かつ期末試験を受験すること。小テストの受験が全体の2/3未満あるいは期末試験未受験の場合は不合格とする。小テストはwebclass上にて一問一答形式で行う。
【テキスト・参考書】
講義資料に引用文献を示したり,適宜授業中に紹介する。
【その他】
・学生へのメッセージ
まずは,授業内容から基礎知識を習得してください。その上で,疑問に思った点について,質問したり,調べたりして,主体的に学習を深めていくことを期待します。
・オフィス・アワー
授業時間外の質問に答える時間として,下記の場を設けます。確実に面談したい場合には,授業後にお声がけいただくか,事前にメールでお問い合わせください。 地域教育文化学部棟1号館5階506室(月曜日12:00-13:00※) ※上記以外の曜日でも在室していれば対応します
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