【授業の目的】
近現代の西洋哲学について、現代英米の分析哲学を中心に概観し、基本的な諸問題、諸概念、諸命題を理解するための解説を行なう。
【授業の到達目標】
近現代哲学の流れについて概括的な理解を身につけるとともに、そこで論議されてきた諸問題について専門的な理解を身につけ、かつ表現することができる。またそれを踏まえ、自らの思索や対話・討論を通じてみずから多様な問題について考えを深めることができる。
【授業概要(キーワード)】
哲学、認識論、存在論、言語、心、知識
【科目の位置付け】
この授業は,現代の思想的状況について哲学の観点から論理的に分析し,解決策を提案する力を身につけるために編成される科目である(人文社会科学部人文社会科学科のカリキュラムポリシー)。
【授業計画】
・授業の方法
現代の英米哲学を形作ってきた一連の代表的な論点・学説について、原則的には毎回一話完結の形で解説・論評を行なう。
・日程
初回のガイダンスの後、第2回目以後は、現代の英米哲学の流れに沿って代表的な議論について紹介・検討を行います。 日程についての現時点での暫定案は以下の通り。 第1回 序 第2回 論理実証主義 第3回 カルナップの規約主義 第4回 クワインの規約主義批判 第5回 クワインの全体論 第6回 クーンのパラダイム論 第7回 相対主義について(プラトンとアリストテレス) 第8回 言語相対主義とその批判(デイヴィドソン) 第9回 隠喩と言語 第10回 ダメット:実在論と反実在論 第11回 パットナム:形而上学的実在論と内的実在論 第12回 内在主義と外在主義 第13回 クリプキと可能世界意味論 第14回 グッドマンの非実在論 第15回 まとめ
【学習の方法】
・受講のあり方
講義の際に疑問点があれば質問して確認すること。 授業の中で質問・意見を募ったり、ランダムに指名して質問する場合があります。また、出席確認もかねて所定の設問についての意見を記入してもらうことがあります。その種の意見表明の場も活用することで、授業内容をより能動的に消化してもらえることを期待しています。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
毎回、講義資料をWebClassにアップロードするので、授業後、資料に改めて目を通して内容を再確認し、疑問点や自分の考えを整理しておくこと。また、必要に応じて関連文献・資料を調べ、考えること。
【成績の評価】
・基準
主体的参加の度合い、知識の習得の度合い、理解の度合い、汎用的技能の度合いの4点を基準に評価を行う。 授業のさいの発言等、および論述式のレポートにより、《主体的な参加度》、講義で取り上げた基本的な諸概念と諸命題に関する《知識》と《理解》、ならびに論理的な思考力・表現力(《汎用的技能の修得》)を評価する。
・方法
平常点20点+レポート(中間小レポート+期末レポート)80点。
【テキスト・参考書】
テキストは特に指定しない。毎回,プリントを配布し,それに基づいて講義を行う。
参考書は随時指示しますが、全般的なものとして以下を挙げておきます。 野田又夫『西洋哲学史』ちくま学芸文庫 中央公論新社『哲学の歴史』5~7巻、12巻
【その他】
・学生へのメッセージ
出席確認はICカードを用いて行います。また、それとは別に毎回質問・感想用紙への記入を求めます。
・オフィス・アワー
場所:清塚研究室(人社2号館4F) kiyozuka@human.kj.yamagata-u.ac.jp 前期:月曜日13:10-14:20 後期:月曜日14:50-16:20
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