【授業の目的】
社会保障法とは、人が病気になったとき、加齢により所得を得ることが困難になったときなどに、所得保障やサービスを公的に行う社会保障制度に関わる法律の総称です。(就職、結婚、出産、育児、転職、失業、引退といった)ライフステージや(サラリーマン、自営業者、共働き、片働きといった)ライフスタイルごと適用される社会保障制度が異なります。 判例やDVDなどを参照しながら、社会保障制度の理念、基本的な仕組みおよび政策課題を解説します。
【授業の到達目標】
社会保障の理念および基本的な枠組みを理解することができるようになります。また、社会保障に関連する問題を的確に捉える力、論理的に考える力を養うことができます。
【授業概要(キーワード)】
少子化、高齢化、国民年金、健康保険、セーフティネット、待機児童
【科目の位置付け】
この授業は、社会保障に関連する諸問題について法政策の観点から論理的に分析し、解決策を提案する力を身につけるために編成された科目です(人文社会科学部総合法律コースのカリキュラム・ポリシー)。
【授業計画】
・授業の方法
講義形式。レジュメに基づいて、関連する裁判例や新聞記事なども参照しながら講義を行います。社会保障法に関する映画も鑑賞する予定です。
・日程
1 社会保障法総論 ―社会保障とは何か 2 社会保障法総論 ―社会保障の保障方法 3 社会保障法総論 ―社会保障をとりまく現況と課題 4 障害者福祉 5 児童福祉 6 生活保護 ―生活保護の目的と基本原則 7 生活保護 ―最低生活費と要否判定 8 医療保険 ―被保険者と保険者 9 医療保険 ―保険給付の内容、自由診療との関係 10 医療保険 ―高齢者の医療保障 11 介護保険 12 年金保険 ―公的年金の意義、年金制度の体系 13 年金保険 ―被保険者と保険者、年金給付 14 労災保険 15 試験とまとめ
【学習の方法】
・受講のあり方
講義をききながら、必要だと思われるポイントをノートに筆記して内容理解に努めましょう。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
年金、医療、介護、少子高齢化など社会保障制度に関する著書、新聞記事や報道に関心をもって調べてみましょう。
【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した社会保障法の基本的な枠組みを理解し、問題解決に向けた説得的な論述となっていることを合格の基準とします。
・方法
小レポート(20点、Webclassにて提出)および期末試験(80点)により評価します。
【テキスト・参考書】
参考書として、別冊ジュリスト『社会保障判例百選(第5版)]』(有斐閣、2016年) 笠木映里=嵩さやか=中野妙子=渡邊絹子『社会保障法』(有斐閣、2018年) 西村健一郎『社会保障法入門(第3版)』(有斐閣、2017年)ほか初回に説明します。
【その他】
・学生へのメッセージ
わたしたちの生活に密接に関わる公的な制度であるため、就職(公務員)試験の論述や集団討論では頻出テーマの1つになっています。
・オフィス・アワー
阿部(未)研究室(人文2号館3階)、月曜14:40~16:10。会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合はメールにて事前に予約をお願いします。その他、メールなどで随時質問、相談に応じます。 メールアドレス abemi@human.kj.yamagata-u.ac.jp
|