【授業の目的】
日本語の方言について、方言学の考え方や研究方法を概観し、基礎的な知識を得ることを目的とする。また、地理的なことばの違いと同時に、それが社会の中でどのように位置づけられているかについても取り上げる。最終的に、授業を通して、自身が話す言葉への理解をより深めることを目指す。
【授業の到達目標】
1.日本語方言を客観的・具体的に説明できる。
2.現代の方言について説明できる。
3.方言の社会的な機能について討議することができる。
【授業概要（キーワード）】
方言,日本語,共通語,地域差
【科目の位置付け】
この授業は方言や方言学について様々な視点から理論的に考察することで、幅広い知識と多様なものの見方を習得するものである。
【授業計画】
・授業の方法
教員からの一方通行の授業でなく、学生の発表・質疑応答によって授業を進める。
毎回講義の冒頭に小テストを行う。
・日程
第1回 授業ガイダンス
第2回 地図から見えることばの地域差①方言の区画・地域差
第3回 地図から見えることばの地域差②方言の分布
第4回 ことばの仕組みから見える地域差①発音・アクセント・イントネーション
第5回 ことばの仕組みから見える地域差②アスペクト・条件表現
第6回 ことばの仕組みから見える地域差③オノマトペ
第7回 コミュニケーションから見えることばの地域差①あいさつ・スタイル
第8回 コミュニケーションから見えることばの地域差②昔話・待遇表現
第9回 社会の変化から見えることばの地域差①共通語
第10回 社会の変化から見えることばの地域差②伝統方言・中間方言
第11回 社会の変化から見えることばの地域差③新しい方言
第12回 「方言」から見える日本の社会①方言の位置づけ・言語意識
第13回 「方言」から見える日本の社会②ヴァーチャル方言・方言コスプレ
第14回 「方言」から見える日本の社会③方言研究の意義
第15回 試験と解説
【学習の方法】
・受講のあり方
授業内容をノートに筆記して内容の理解に努める。
授業内容に対して積極的に発言や質問をする。
・授業時間外学習（予習・復習）のアドバイス
毎回授業の復習を行い、授業の冒頭に行う小テストに備えること。
【成績の評価】
・基準
方言学の基礎的な事項について適切に説明できることを合格の基準とする。
・方法
提出物20点,小テスト30点,期末テスト50点の配点とする。
【テキスト・参考書】
テキストは使用せず毎回必要な資料を配布する。
参考書：木部暢子・竹田晃子・田中ゆかり・日高水穂・三井はるみ編著(2013)『方言学入門』三省堂
小林隆・篠崎晃一編(2003)『ガイドブック方言研究』（ひつじ書房）
【その他】
・学生へのメッセージ
積極的に授業に参加して疑問を持ち、発言や質問をすることを期待する。
・オフィス・アワー
学生の質問に答えるオフィス・アワーや連絡先は初回の授業で知らせる。
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