杖道・居合道(スポーツ実技)
 Jodo and Iaido (Sports Skills)
 担当教員:阿部 弘生(ABE Hiroo)
 担当教員の所属:地域教育文化学部非常勤講師
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:1単位  開講形態:実技
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
1)運動・スポーツ実践の習慣化、心身の理解の深化、コミュニケーションスキルや運動スキルの獲得をねらいとし、日本刀の特性を知り、操作法や古流剣術、杖道の基本技術や形を学びながら、現代武道(特に剣道)の背景となっている、ものの見方、考え方、実践の仕方等から、現代武道の基礎を理解することを目的とする。
2)礼法の行動様式の理解と実践を通じて、それが武道的心身技法の基礎・基本となっていることを体感することを目的とする。

【授業の到達目標】
この居合道・杖道(スポーツ実技)を履修した学生は、
1)木刀や杖の操作法を説明できる。【知識・理解】
2)打突すべき個所に気・剣(杖)・体を一致させて的確に打突できる。【技能】
3)行動様式と心身技法の関連について、互いに意見を交わすことができる。【態度・習慣】

【授業概要(キーワード)】
居合道、杖道、日本刀、形、武道文化

【科目の位置付け】
この授業は、身体運動文化としての武道文化や武道理論について様々な視点から理論的に考察することで、健全な批判精神に裏打ちされた幅広い知識を習得するものである。

【授業計画】
・授業の方法
1)日本刀の特性と技術のつながりについて形の実践を通じて学ぶ。
2)杖の特性と技術のつながりについて形の実践を通じて学ぶ。
3)受講生同士で学び合い、自分以外の人と身体感覚を共有する。
・日程
第1回目 ガイダンスを行い、授業全体の流れをつかむ。
第2回目 日本刀の特性に触れ、礼法、納刀、抜刀を実践する。
第3回目  構え、抜きつけ、切りおろし、血振りについて、形を中心に実践する。
第4回目  受け流し、柄当ての技術について、形を中心に実践する。
第5回目  気攻め、片手突きについて、形を中心に実践する。
第6回目  添手突き、連続の切り下しについて、形を中心に実践する。
第7回目  様々な角度や高さへの切り下ろしについて、形を中心に実践する。
第8回目  中間発表
第9回目  杖の特性に触れ、構えと打ち(本手打、逆手打、引落打)を実践する。
第10回目 杖と太刀の相対動作を体験し、攻防について学ぶ。
第11回目 杖の構えと突き(返し突、逆手突)について実践し、攻防について学ぶ。
第12回目 巻落、繰付、繰放、体当を実践し、形とのつながりについて学ぶ。
第13回目 突外打、胴払打、体外打を実践し、残心について学ぶ。
第14回目 理合いについて学び、形による攻防を実践する。
第15回目 最終発表、まとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
1)互いの良さを認め合い、自らの身体感覚と重ねあわせる。
2)積極的に質問をし、技の習得を目指す。
3)運動をするのにふさわしい服装で受講すること。ただし、シューズはいりません。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
居合道、杖道以外の武術(武道)について図書館や映像資料(ネット)などを利用して調べることで、理解が深まります。また、武道は意外と多くの場で行われています。体育施設や近隣の道場など、見学可能な場所もありますので、実際の身体操作についてみてみることもおすすめします。

【成績の評価】
・基準
1)日本刀の特性に関する基礎的な事項について適切に説明できることを合格の基準とします。
2)武道の基礎的な力を身につけるための授業での活動に積極的・能動的に参画できていることが合格の基準です。
3)居合道・杖道における形を、見本をみずにスムーズに行えるかが合格の基準です。
・方法
1)授業における積極的態度、協調的態度等の取り組み姿勢 60点
2)技能、知識の習得度(技能の上達度および技術、ルール、マナーの理解度)40点

【テキスト・参考書】
・参考書
・松峯達男(2007)『居合の研究 夢想神伝流』<上>スキージャーナル
・松峯達男(2008)『居合の研究 夢想神伝流』<下>スキージャーナル
・石堂倭文(2014)『道理を愉しむ居合道講座 全日本剣道連盟編』スキージャーナル
・石堂倭文(2017)『道理を愉しむ居合道講座 夢想神伝流』スキージャーナル
・全日本剣道連盟公式HP「剣道・居合道・杖道を知る」https://www.kendo.or.jp/knowledge/

【その他】
・学生へのメッセージ
武道は日常の身体動作から生まれたものです。そのため、スポーツが苦手な人や、武道未経験な人も十分に理解でき、無理なく行うことができます。
・オフィス・アワー
授業に関する学生からの質問は、各回の授業終了後または開始前に受付けます。

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