プロセス流体工学特論
 Process Fluid Flow
 担当教員:門叶 秀樹(TOKANAI Hideki)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)物質化学工学分野
 開講学年:1年,2年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
化学プロセスで遭遇する流体の種類や特性について理解し,それらの工学的取扱手法や応用例について学習する。
化学工学の基礎的な知識をベースにして,化学プロセス内で取り扱われる流体について理解する。さらに,特殊な流体の特性やその操作方法などについても,実例をもとに学ぶことによって知識を深める。また,これらプロセス内での流体の挙動を数式で表し,解析できるようにする。

【授業の到達目標】
1)学部で学んだ流動伝熱の知識を発展させ,化学プロセス内の流体の種類や特性を理解できる。
2)特殊な流体の例として,超臨界流体などを取り上げ,その知識を深めることができる。
3)実際のプロセス内における流体の挙動が解析できる能力を向上できる。

【授業概要(キーワード)】
化学プロセス,流動特性,流動伝熱

【科目の位置付け】
主に物質化学工学専攻の学習・教育目標の「A.地球環境と融和できる科学技術者・研究者の養成」にあたる。
省エネルギー・省資源・環境保全の立場から新素材の生産をするためのプロセス内流体挙動の解析力を身に付けるものである。

【授業計画】
・授業の方法
石油精製販売企業の運転管理部門で勤務経験のある教員が,その経験を活かして流体輸送の基礎事項と実プロセスで遭遇する種々の流体の特性を講義する。
講義を主体とするが,演習(宿題)を実施し,理解度を評価する。
必要に応じてプリントなどを配布し,これを解説する。
・日程
第1~3週 実際の化学プロセスの概要と理解
第4~6週 流体の種類と特性,プロセス内での流体の挙動
第7~9週 プロセスの種類と内部流体の流れ
第10~12週 流体の数式による表し方とその解き方
第13~15週 熱と流体の関係,最近の動向など

【学習の方法】
・受講のあり方
私語,飲食,喫煙など,他の受講生の迷惑となる行為は絶対に行わないこと。
講義ノートをしっかりと取り,ホームワーク等で復習をすること。
演習やホームワークは積極的に行うこと。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
学部時代の流動・伝熱に関する講義内容を復習しておくこと。
配布する資料に目を通しておくこと。
配布した資料に目を通し,講義ノートをしっかりとまとめておくこと。

【成績の評価】
・基準
以下の観点に重点を置き,ホームワークとして出題する演習問題の内容を評価する。
1.化学プロセス内の流体の性質が理解できたか。
2.特殊な機能性流体の性質を理解し,説明できているか。
3.実プロセス内での流体の取扱い時の注意点が理解できたか。
・方法
何回かレポートを提出してもらい,その内容で評価する。
それ以外にもミニッツペーパーを利用することがあります。

【テキスト・参考書】
テキストは特に使用しない。教員が準備する配布資料で講義する。
参考書は「ベーシック移動現象論」吉川史郎著 化学同人 ¥4800+税

【その他】
・学生へのメッセージ
根気よく,自らの興味関心を引き出す努力をしながら講義を聞いて,流体の面白さを知ってほしい。
・オフィス・アワー
居室は3号館2108号室
毎週水曜日16時から17時。
それ以外でも手の空いているときは随時。

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