理工系文書の基礎と演習
 理工系文書の基礎と演習
 担当教員:落合 文吾(OCHIAI Bungo)
 担当教員の所属:大学院理工学研究科(工学系)物質化学工学分野
 開講学年:1年  開講学期:後期  単位数:1単位  開講形態:講義
 開講対象:物質化学工学専攻  科目区分: 
【授業の目的】
修士論文、学術論文、予稿など、研究の結果を報告するための文書を、分かりやすく作成するための技術を、講義と演習を通じて身につけることを目的とする。

【授業の到達目標】
(1)理工系文書の構成の基礎を理解している。「知識・理解」
(2)自らの研究などを、他者が理解可能なように論理的に記述できる。「技能」

【授業概要(キーワード)】
作文技法、パラグラフライティング、テクニカルライティング

【科目の位置付け】
本講義は修士論文等の執筆において、より分かりやすい文章を作成するための技法の習得に関する。理工学研究科(工学系)の以下のカリキュラムポリシーに対応する。
1(2)学位取得後に社会で学生の能力が発揮できるよう、応用力を養う授業科目を配置する。
2(3)社会の状況と将来社会の要請を的確に捉え、これに応えて社会の幸福に貢献できる素養を身につけるため、優れた知識・技能・倫理観・価値観・思考力を融合させる教育を行う。

【授業計画】
・授業の方法
1)教科書を参考にしながら、理工系文書の基礎を学ぶと共に、実際に文章を作成しながら、実践的に文章作成技法を学びます。
2)講義中に受講者同士で相互に作成した文章を読み合い、意見を交換するなど、討議を重ねながら授業を進めます。
・日程
第1回:ガイダンス・文章の組み立て方1 主題の作り方
第2回:文章の組み立て方2 主題を早く述べる方法
第3回:文章の流れ〜導入・本論・展開の構築
第4回:パラグラフとは?
第5回:パラグラフライティングの実践
第6回:仮定・事実・意見・推測の書き分け
第7回:言葉の削り方
第8回:図の作成法

【学習の方法】
・受講のあり方
1) 単に講義を聴くのみでなく、積極的に手を動かして下さい。
2) 相手を尊重しながら、意見を交換しあって、他者が理解できる伝え方を修得していって下さい。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
1) 教科書・参考書を事前に通読しておくことを推奨します。
2) 講義内で作成した文書を、改めて見直し、より良い文章にならないかを検討して見て下さい。

【成績の評価】
・基準
60〜69点:理工系文書の構成の基礎を理解している。
70〜79点:適切にパラグラフを配置して、文章が作成できる。
80〜89点:文章を適切に構成できる。
90〜100点:他者が十分に理解できるように、簡潔かつ明瞭な文書を作成できる。
・方法
毎回の小レポート(5点x8回)と最終レポート(60点)により評価します。

【テキスト・参考書】
テキスト
理科系の作文技術 木下是雄著 中公文庫

参考書
図解で分かる!理工系のためのよい文章の書き方 福地健太郎・園山隆輔著 翔泳社
これからレポート・卒論を書く若者のために 酒井聡樹 共立出版

【その他】
・学生へのメッセージ
母国語を使っても、適切に文章を作成するのは意外と難しいものです。特に理工系の文書は、論理的で、他者に分かりやすく、再現可能な記述を求められますが、ただ漫然と文章を作成しようとすると、ごちゃごちゃな文章になりがちです。そこで、正確で伝わる文章を作成するためのルールを学び、しっかりとした文章を作成する力を身につけるのが本講義の目的です。この講義をきっかけに、伝える文章を書く力と意識を身につけてください。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を設けます。ただし不在のこともあるので、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします。
毎週月曜日16:00~17:00 グリーンマテリアル成形加工研究センター3階教員室

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