【授業の目的】
高度な臨床看護判断を行うために、正常な人体の構造や機能の知識をベースとして、機能調節維持メカニズムがどのような原因で破綻し、その結果としてどのような症状・徴候・所見を呈するのかについて、病理学的・生化学的な知識を用いて病態生理を理解することを目的とする。
【授業の到達目標】
人体の正常構造の説明ができるようになる。 人体の機能を生理学的に説明できるようになる。 病態に応じた臨床症候、検査値異常および病理学的所見の説明ができるようになる。
【授業概要(キーワード)】
人体構造、生理学、病理学、疾病、機能不全
【科目の位置付け】
この授業および演習は、エビデンスに基づく高度な看護研究を行う上で必須となる幅広い医学知識を習得するものである。看護学専攻の博士前期課程のディプロマ・ポリシー(1.科学的根拠に基づき、看護の現象、実践技能およびシステム上の課題をあきらかにし解決するために、看護の研究を邁進できる能力を獲得している 2.豊かな学識と高い見識を備え、基礎理論に基づく疾病予防と生活支援方法を開発・整備する能力を身につけている)に関与する重要な内容である。
【授業計画】
・授業の方法
講義およびe-learningでは毎回、各臓器に関する病態を順次取り上げる。e-learningは「全国がんプロe-learningクラウド」を用いる。 演習では事例検討を行い、病態を討論して臨床推論を深める。事例はレポートとしてまとめる。
・日程
講義および演習は、前期(4月3日~8月7日)、木曜日の5・6校時である。内容は次のとおりです。日程は、初回開講日にお知らせします。 1. ガイダンス・病態生理学総論(齋藤) 2. 脳機能、運動機能の病態生理(櫻田) 3. 感覚機能の病態生理(e-learning) 4. 第3回e-learningの質疑、事例展開、皮膚の異常、褥瘡の病態生理(石田) 5. 呼吸機能、循環機能と病態生理(e-learning) 6. 消化機能、生体防御機能と病態生理(e-learning) 7. 第5・6回のe-learningの質疑、事例展開(石田) 8. 造血機能、生殖機能の病態生理(e-learning) 9. 内分泌・代謝機能の病態生理(e-learning) 10. 第8・9回のe-learningの質疑、事例展開(齋藤) 11. 水・電解質バランスの病態生理(e-learning) 12. 自律神経機能の病態生理(e-learning) 13. 第11・12回のe-learningの質疑、事例展開(齋藤) 14. 腎臓、排泄機能の病態生理、事例検討(石田) 15. 免疫疾患、遺伝性疾患の病態生理、事例検討(齋藤) 16. レポート発表とまとめ(齋藤・石田)
特定行為研修 「共通科目」臨床病態生理学:19.5時間講義 4.5時間演習に相当する。
【学習の方法】
・受講のあり方
パワーポイントで示される講義内容を配布される資料に筆記して内容の理解に努める。e-learningを積極的に活用して、積極的に教員と内容について討論して理解を深める。事例検討では積極的に自分の意見を述べる。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
講義・演習を理解するためには、解剖学、生理学、病理学などの関連する分野の予習を十分に行い、講義・演習後は復習を行って内容の理解を確かなものとして下さい。
【成績の評価】
・基準
合格の基準は、病態生理学の各領域において、重要な病態を理解して説明することである。
・方法
講義・e-learning受講状況20点、事例検討参加状況20点、レポート60点の合計60点以上を合格とする。
【テキスト・参考書】
症状の基礎からわかる病態生理 第2版 (メディカルサイエンスインターナショナル)
【その他】
・学生へのメッセージ
多くの領域の病態生理を学びますので、時間を効率的に使って学習してください。
・オフィス・アワー
学生の質問に答える「オフィスアワー」を看護学科棟4階の齋藤研究室において、毎週火曜日の16:00~17:00に設けます。会議や出張などで不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします。連絡先は初回の演習でお知らせします。
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