【授業の目的】
学内実習施設における担当ケース実習、および学外施設における施設実習を通じて、心理支援の実際に触れ、スーパーバイザーの指導のもと、心理支援の基礎的な知識及び技能を獲得するとともに、支援計画の策定、チームアプローチの実践、多職種連携及び地域連携の重要性、公認心理師としての職業倫理及び法的義務について体験的に学ぶ。
【授業の到達目標】
(1) 心理に関する支援を要する者等に対する支援に関する基礎的な知識及び技能(①コミュニケーション、②心理検査、③心理面接、④地域支援等)を有し、スーパーバイザーの指導のもと、心理支援を実践することができる。 (2)心理に関する支援を要する者等の基礎的な理解に基づき、スーパーバイザーの指導のもと、支援ニーズを把握するとともに、支援計画の作成することができる。 (3)心理に関する支援を要する者へのチームアプローチの基本について説明することができる。 (4)多職種連携及び地域連携の重要性を理解し、スーパーバイザーの指導のもと、適切に対応することができる。 (5)公認心理師としての職業倫理及び法的義務に関して基礎的な理解に基づき、スーパーバイザーの指導のもと、適切に対応することができる。
【授業概要(キーワード)】
心理支援,相談室実習,病院実習
【科目の位置付け】
この授業は、臨床心理士および公認心理師資格取得のための必修科目である。
【授業計画】
・授業の方法
大学附属の心理教育相談室でケースにかかわる活動と、病院での実習(2週間)がある。
・日程
(1)相談室担当ケース実習: ・ケース4H(調べ学習、SV、ケース記録含む)×20回 ・カンファレンス資料作成等10H (2)心理実践関連施設実習(医療機関)(90H ※うち50H以上は担当ケース実習) 下記の内容を含む2週間の実習を行う。 ・施設の概要と業務についての理解 ・管理業務の実習:面接室等の環境整備、スケジュール作成や事前準備など ・心理的援助の実習(50時間):個別面接、心理検査、グループ面接(デイケアを含む)など ・スタッフ間連携の実習:関連スタッフとの連絡、情報交換など ・記録・報告の実習:実習の記録と報告、ならびにその管理方法など
【学習の方法】
・受講のあり方
(1)心理支援に携わるものとしての自覚を持ち、相談員としての適切な振る舞い、言動に留意すること。 (2)外部施設実習への移動は、原則として公共交通機関を使うこと。 (3)外部実習施設においては、実習生として適切な振舞い、言動に留意すること。 (4)外部実習においては、実習指導者の指示に従うこと。 (5)施設実習の後は、レポートを実習手帳に記載し、1週間以内に提出する。 (6)各実習機関における実習は、実習機関と日程調整の上、実施する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
(1)ケースを担当するにあたり、前もって支援に必要な知識、技能の習得に十分な時間をかけること。 (2)ケースのふりかえり、まとめに関しては、十分な時間をかけて丁寧に行うこと。
【成績の評価】
・基準
・心理支援に関する基礎的な知識及び技能を有している。 ・スーパーバイザーの指導のもと、適切な心理支援を実践することができる。 ・スーパーバイザーの指導のもと、支援計画の作成することができる。 ・心理に関する支援を要する者へのチームアプローチの基本、多職種連携及び地域連携の重要性について基礎的な理解をしている。 ・公認心理師としての職業倫理及び法的義務に関して基礎的な理解に基づき、スーパーバイザーの指導のもと、適切に対応することができる。
・方法
到達目標への達成度を、実習における活動および実習記録・日誌をもとに総合的に判断し、評価する。
【テキスト・参考書】
参考書:友久 久雄他 (著, 編集) 臨床心理実習マニュアル 2013 遠見書房
【その他】
・学生へのメッセージ
実習には、大学附属の心理教育相談室での活動と、病院等の心理実践関連施設での活動があります。それらの活動の時期および内容に応じて、7つの実習科目に分けられています。すなわち、すべての実習は、相互に関連した一連の活動に位置づけられています。授業科目としての成績評価は7つの実習科目ごとに行われますが、2年間のすべての履修を通じて、上述の到達目標が達成できるように、継続的に取り組んでください。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を火曜日5コマ終了後に心理教育相談室において設けます。詳細は、オリエンテーション時に連絡します。
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