系統分類学
 Systematics
 担当教員:横山 潤(YOKOYAMA Jun)、藤山 直之(FUJIYAMA Naoyuki)
 担当教員の所属:理学部理学科
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:2年、3年、4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:理学部  科目区分: 
【授業の目的】
生命の起源から現在までの生物進化の軌跡である系統は、生物の体系的な分類の基礎となる。分子系統の導入により高精度な系統の復元が可能になった現在の生物学では、分子系統の成果と、それに基づく全生物の体系的な分類の理解が欠かせない。この授業では、全生物の体系と、その基礎となる系統分類の方法論を学ぶことを目的とする。

【授業の到達目標】
1)生物の系統関係と、それに基づく分類体系に関する基本的知識を修得し説明できる【知識・理解】。
2)系統分類の理念と方法論を理解し、高次分類群が認識できる【技能】。

【授業概要(キーワード)】
生物の体系,分子系統,ドメイン,真核生物,生物多様性,学生主体型授業

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
自然科学の基礎的知識を身に付けるとともに(理学部ディプロマポリシー2(1))、生物学の専門的知識を身に付け、先端的な研究内容を理解し、説明できる能力を身に付ける(理学部ディプロマポリシー3(1))。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう

【授業計画】
・授業の方法
パワーポイントを利用して講義を行う。講義に使用するプレゼンテーション資料を印刷したものを配布する。
・日程
第1回:序論(分類学の歴史と方法論)(担当:横山)
第2回:生物の体系の変遷と分子系統解析の成果、生物の3つのドメイン(担当:横山)
第3回:各論:バクテリア(担当:横山)
第4回:各論:アーケア、細胞内共生と真核生物の起源(担当:横山)
第5回:各論:アーケプラスチダ(植物:灰色植物,紅色植物,緑藻植物)(担当:横山)
第6回:各論:アーケプラスチダ(植物:ストレプト植物1)(担当:横山)
第7回:各論:アーケプラスチダ(植物:ストレプト植物2)(担当:横山)
第8回:まとめと試験:中間(担当:横山)
第9回:各論:クロミスタ(ストラメノパイル、アルベオラータ、リザリア)(担当:横山)
第10回:各論:エクスカバータ・アメーボゾア(担当:横山)
第11回:各論:オピストコンタ(菌類)(担当:横山)
第12回:各論:オピストコンタ(後生動物の起源,冠輪動物)(担当:藤山)
第13回:各論:オピストコンタ(後生動物:脱皮動物)(担当:藤山)
第14回:各論:オピストコンタ(後生動物:新口動物)(担当:藤山)
第15回:まとめと試験:期末(担当:藤山)

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
休まずに受講し、理解できなかった点などは積極的に質問して下さい。重要なことは配付資料に記載されていますが、講義中に説明する内容の中にも重要な点がありますので、必ずメモをとること。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
下記の参考書などを読んで予習しておくと、講義の理解が深まります。理解できなかった点については、できるだけ早く質問して解消すること。さらに講義後に配布資料や参考書などを読んで復習して、理解を深めて下さい。各回の授業につき、予習と復習のそれぞれについて120分の取り組みを目安とします。

【成績の評価】
・基準
系統に基づく分類に関する考え方,方法論を理解し,それに基づいた全生物の系統関係と高次分類群の認識に関する基本的な知識を習得していることを合格の基準とする。
・方法
2回の試験(各40%)および授業参加態度(20%)に基づいて評価する。合格点の基準は全員の理解度から判断する。

【テキスト・参考書】
事前のテキストとして個別に指定するものはありませんが、必要な資料やプリントを授業ごとに配布します。以下の書籍を参考書とします。
・伊藤元己(2013)「植物分類学」東京大学出版会
・井上 勲(2007)「藻類30億年の自然史」第2版 東海大学出版
・馬渡峻輔(2013)「動物の多様性30講」朝倉書店
・藤田敏彦(2010)「動物の系統分類と進化」裳華房

【その他】
・学生へのメッセージ
常に問題意識を持って、自分で学ぶ姿勢を積極的に示すよう心がけて下さい。理解できなかった点についての質問は随時受け付けます。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答えるオフィスアワーを設けます。理学部2号館414室(横山研究室)、理学部2号館407C室(藤山研究室)に在室している時間は随時対応しますが、会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします。連絡先は、初回の授業でお知らせします。

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