【授業の目的】
・人体構造基礎論 講義と4-5名の実習グループによる人体解剖実習により、ヒトの骨、皮膚、皮下、骨格筋、体腔、内臓、血管系、神経系等の肉眼解剖的構造が理解できる。
【授業の到達目標】
人体構造の用語は原則として国際解剖学用語に従い、日本解剖学用語および医学用語との関係を正しく説明する能力を養うことができる。
【授業概要(キーワード)】
人体、器官、正常構造、位置関係
【科目の位置付け】
人体構造基礎論の講義で学ぶ国際解剖学用語は、医学に用いられる言葉の源であり、解剖学実習は、人体構造の各論を全体的に学ぶほとんど唯一の機会になる。これを学ぶ努力は必ず報われる。
<山形大学医学部医学科教育到達目標(コンピテンシー)の該当項目> 1.プロフェッショナリズム(医療人としての倫理観、社会的責務) 2.医学知識と問題対応能力(基礎医学) 8.科学的探求(リサーチマインド) 9.生涯にわたって共に学ぶ姿勢(自己研鑽)
<医学教育モデル・コア・カリキュラム(平成28年度改定版)> C-2-2)-(2) 器官の位置関係 学修目標① C-5 人の行動と心理 D 人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療における各臓器の構造と機能
【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
【授業計画】
・授業の方法
講義は国際解剖学用語を用いて進める。スケッチなどの提出物の記載も同様である。
・日程
・前期の火曜日と金曜日、8:30~12:00、13:00~16:30。 ・人体構造学(解剖Ⅰ)に沿って行う。
本年度は、非常勤講師として 人見 次郎先生(岩手医科大学 解剖学教授)、上条 桂樹先生(東北医科薬科大学 解剖学教授)、川岸久太郎先生(国際医療福祉大学 医学部 解剖学教授)に出張講義を依頼している。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義については予習と復習、実習については予習とグループ学習が必須である。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
テキストをよく読み、不明な点は参考書で調べ、よく理解してから実習に臨むこと。 参考書を早期に購入し、不明な点はその都度調べる癖を早くつけること。
【成績の評価】
・基準
筆記試験250点(1年次骨学試験50点、2年次解剖学試験100点×2)レポート50点(1年次骨スケッチ20点、2年次内臓スケッチ30点)の計300点満点とする。
・方法
1.筆記試験:1年次の2月に骨学(50点)、2年次の6月に前半の内容(100点)と7月以降に後半の内容(100点)の筆記試験を行う。各試験で合格点に達しない者は追試験を行う。 2.実習レポート:骨と内臓をスケッチし、国際解剖学用語を全て記入したものを提出する。 1、2の合計300点満点で180点以上を合格とする。不合格者に対しては追試験を行う。
【テキスト・参考書】
・伊藤 隆:解剖学講義 南江堂(11,880円) ・小川鼎三・他:解剖学1~3巻、続巻 金原出版(1、2巻は生涯役立つ物だと思います) ・白澤信行ら:新発生学 日本医事新報社(3,564円) ・浦 良治:人体解剖実習及び図譜 南江堂(貸出します) ・日本解剖学会編:解剖学用語 丸善(3,888円) ・Standring.et al.,Gray's Anatomy,40th ed.ELSEVER Churchill-Livingstone.2008(40,694円)
【その他】
・学生へのメッセージ
実習に用いられる献体は、生前の無欲の申し出と遺族の善意、さらには多くの関係者の誠意の賜物である。献体による学習は医学の道に従う第一歩となる。学生諸君は自ら戒めて学ぶよう期待されている。 その観点から、授業・実習への出席状況および態度は、履修規定の記載通り、重要視される。
・実習にあたり、各自以下のものを準備すること 解剖用具一式、解剖用白衣、ディスポーサブルのマスク、手袋、キャップ、上履き、テキスト(参考書)、スケッチ用具
・オフィス・アワー
月曜日から金曜日の9:00~12:00、13:00~17:00 事前にアポイントメントをとってください。
<山形大学で教えていること> 特に、「脊髄の自動性」、「ヒト上肢筋の脊髄神経機構」、「哺乳動物の異所性内分泌」などについて講義している。 また、解剖実習中に上下肢の末梢神経に対する電気刺激を体験させている。
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