英語学概説
 Introduction to English Linguistics
 担当教員:佐々木 正彦(SASAKI Masahiko)
 担当教員の所属:地域教育文化学部 非常勤講師
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
生成文法の基本的な言語観および文法観を学ぶことによって、現代の英文法の基本的な考え方を理解する。加えて、英語の効果的な指導に役立つ、英語音声学、英語史、語用論、英語コーパスについて基本的知識を身に付ける。

【授業の到達目標】
主にノーム・チョムスキーの言語観および文法観の講義を通して、現代の英語学・英文法の基本的な文法研究のスタンスについて理解を深め、統語論のほかに、形態論、意味論、音声学、英語史及び語用論に関する専門用語について理解を高めて、文法理論の基本を身につけることができる。

【授業概要(キーワード)】
英文法,英語学,生成文法,ノーム・チョムスキー,英語コーパス

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:51~75%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:51~75%

【科目の位置付け】
英語科の教員のために必要となる幅広い英語学の素養を身につける科目

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに

【授業計画】
・授業の方法
講義形式の授業であり、主にテキストに基づいて講義するが、英語音声学や英語史に関する講義では、配付するハンドアウト(資料)に基づいて講義を行う。受講者はしっかりと講義内容をノートし、各回に設けられる質問タイムで積極的に質問を行うことが求められる。
・日程
第1回:言語研究の目的、一般言語理論と言語習得論について
第2回:個別文法と普遍文法、言語能力と言語運用について
第3回:語用論的言語能力(推論、グライスの協調性の原理等を含めた語用論の基礎)について
第4回:文法的言語能力(統語論・意味論・音韻論(英語音声学の基礎を含む))について
第5回:英語史の基礎及び記述的アプローチと規範的アプローチについて
第6回:語用論的容認可能性、文法的性、擬人化について
第7回:言語の創造性について
第8回:規則支配とその証拠について
第9回:言語資料(内省的データとコーパスデータ)及び英語コーパスの基礎について
第10回:再帰代名詞意味解釈規則
第11回:基底規則、厳密下位範疇化、語彙挿入規則について
第12回:深層構造、表面構造について
第13回:変形規則について
第14回:普遍的制約について
第15回:試験および解説

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
英文のテキストを読みながら英語学に関する知識を獲得していく。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
テキストをしっかり読んで理解できない点をまとめておくこと。
ノートをまとめること。

【成績の評価】
・基準
期末試験と授業での積極的関わりなどに基づいて、次の観点で総合的に判断し評価する。
  ・言語学・英語学の基本的な専門用語の説明と例示が基本的にできているか。
  ・英語学上の基本的な構造について十分に理解しているか。
  ・英語学の文法事項や現象について十分に理解しているか。
・方法
期末試験(80%):英語学の基本的な専門用語を例示し説明することができるか。授業で扱った英語学の規則性等に関して理解ができているかどうかを見る試験。ノートの持ち込み可。
授業での積極性(20%):自分で理解できない点があれば教員に聞く積極性等が重要。

【テキスト・参考書】
テキストとしては 主に A.Radford(1981) Transformational Syntax, Cambridge University Press を用いる。プリントはこちらで用意する。

【その他】
・学生へのメッセージ
英語学を学ぶ上で重要な入り口は、基本的な英語学に関する専門用語を、例を用いながら説明できることである。毎週の授業をノートにまとめ、理解できないことがあったら授業中に積極的に質問することが推奨される。
・オフィス・アワー
質問等へは授業終了後に対応する。

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