【授業の目的】
初級レベルの日本語授業における教室活動を取り上げます。活動の背景にある教授法とその理念を理解した上で、教室活動をデザイン、実践、評価、改善できるようになることを目指します。
【授業の到達目標】
主要な教授法について、理念と典型的な教室活動について知ることができる。 日本語初級レベルの授業の流れ、よく行われる教室活動の目的と手順について理解できる。 指定された学習項目の教室活動がデザインできるようになる。 デザインした教室活動を模擬的に実践し反省点・改善点について検討することができるようになる。
【授業概要(キーワード)】
日本語教育、初級、授業の流れ、教室活動、練習、コミュニカティブ
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25% D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%
【科目の位置付け】
日本語教育副専攻プログラムでは「日本語教育学基礎演習a」または「日本語教育学基礎演習b」のいずれかを履修することが求められています。必修科目「課題演習(日本語教育)」の履修に先だって「日本語教育学基礎演習a」「日本語教育学基礎演習b」を履修することを強く勧めます。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに 16.平和と公正をすべての人に 17.パートナーシップで目標を達成しよう
【授業計画】
・授業の方法
テキストに基づいて講義します。DVD教材を視聴し教室活動について解説します。教室活動のデザインと模擬授業、評価はグループ活動で行います。
・日程
1.オリエンテーション 2.初級の授業の典型的な流れ、教授法1(直接法、オーディオリンガル) 3.教室活動1(パターンプラクティス①) 4.教室活動1(パターンプラクティス②) 5.教室活動2(場面練習) 6.教授法2(TPR) 7.教授法3(サイレントウェイ、CLL) 8.教授法4(ナチュラルアプローチ) 9.教授法5(コミュニカティブアプローチ) 10.教授法6(タスク重視の教授法) 11.教室活動3(インフォメーションギャップ) 12.教室活動4(ゲーム) 13.教室活動5(ロールプレイ) 14.教室活動6(シミュレーション、プロジェクトワーク) 15.まとめ
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
それぞれの教授法の理念を理解するだけでなく、それをどのように教室活動で具体化するかを考えるようにしてください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
日本語授業では、教師は常に自分の日本語をコントロールすることが求められます。留学生と積極的に日本語でやりとりしてみてください。そのやりとりの中で、自分の日本語は伝わったか、わかりやすかったか等、自分の日本語を意識的に振り返るようにしてください。日本語によるコミュニケーション力を高めましょう。
【成績の評価】
・基準
それぞれの教授法の理念や目的を理解しているか、その教授法に基づいた教室活動の意味や手順を理解しているか、学習項目を効果的に習得できるような教室活動がデザインできるか、その教室活動を実践できるかという観点から評価します。
・方法
レポート提出3回(80%) 教室活動の実践と振り返り(20%)
【テキスト・参考書】
テキスト 教員が適宜コピーを配布します。 参考書 鎌田修他(2007)『日本語教授法ワークショップ(増補版)』凡人社 小林ミナ(2019)『日本語教育 よくわかる教授法』アルク 坂本正他(2017)『日本語教育への道しるべ 第3巻ことばの教え方を知る』凡人社
【その他】
・学生へのメッセージ
この授業は、課題演習(日本語教育)を履修する前に履修することをすすめます。
・オフィス・アワー
火曜日13:00-14:30内海研究室(基盤教育1号館2階E203)
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