日本語学特殊講義b
 Topics in Japanese Linguistics (b)
 担当教員:中澤 信幸(NAKAZAWA Nobuyuki)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科人間文化コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
《日本漢字音と東アジア》
 中国から伝えられた漢字音は、その後日本で独自の発展を遂げました。その日本漢字音と東アジアの諸言語との関係について見ていくことにしま
す。また日本漢字音の歴史的変遷と現状、仏教教学や漢詩制作で使われた漢字音等についても見ていくことにしましょう。

【授業の到達目標】
 中国語音韻史および日本漢字音の歴史に関する知識を習得できる。また日本漢字音と東アジア諸言語との関係について説明できるようになる。

【授業概要(キーワード)】
 日本漢字音 中国語音韻史 東アジア諸言語 字音仮名遣い

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
 この授業は、人文学の専門知を体系的に修得させるために編成される科目です。(人間文化コースのカリキュラム・ポリシー)

【SDGs(持続可能な開発目標)】
04.質の高い教育をみんなに

【授業計画】
・授業の方法
 配布プリントとパワーポイントによる講義を行います。講義終了時に課題(ミニレポート)を出し、後日WebClassで回収します。
・日程
 第1回 日本漢字音とは
 第2回 漢字音の伝来と呉音・漢音
 第3回 中国語音韻史
 第4回 現代中国語音と日本漢字音
 第5回 中国語諸方言音
 第6回 朝鮮漢字音とベトナム漢字音
 第7回 仏教教学と呉音
 第8回 音義と辞書について
 第9回 漢文読書と中国語音学習
 第10回 漢詩制作と押韻
 第11回 漢詩を作ってみよう
 第12回 日本人による呉音・漢音の整備
 第13回 字音仮名遣いについて
 第14回 日本漢字音のこれから
 第15回 期末テストと授業のまとめ

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
 講義ではパワーポイントを用いる他、適宜必要事項を黒板に記していきます。また口頭で補足することもあります。それらの情報について、適宜要領よくノートを取ってください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
[予習のあり方]参考書にあらかじめ目を通しておいてください。
[復習のあり方]授業終了時に課題(ミニレポート)を出しますので、各自の回答、および質問事項、感想等を記して、WebClassに提出してください。

【成績の評価】
・基準
 主体的な参加、知識の修得、理解、汎用的技能の修得の四つの度合いで評価します。基準は1) 中国語音韻史および日本漢字音の歴史に関する知識が習得できているか、2) 日本漢字音と東アジア諸言語との関係について説明できているか、です。
・方法
 ①ミニレポート(30%)、②期末テスト(70%)の2つで評価します。

【テキスト・参考書】
[参考書]
 沼本克明『日本漢字音の歴史』(東京堂出版、1986)
 湯沢質幸『古代日本人と外国語 東アジア異文化交流の言語世界』(勉誠出版、2010)
 鈴木淳次『漢詩を創る、漢詩を愉しむ』(リヨン社、2009)

【その他】
・学生へのメッセージ
 漢字の歴史と東アジア諸言語との関係を知ることは、国際社会で生きていく上でも必要なことです。この講義を機に、漢字音についてじっくりと見つめ直してみましょう。
・オフィス・アワー
 火曜日 13時~17時 中澤研究室(人文社会科学部1号館4階409号室)
 アポイントにより他の時間帯での面談にも応じます。(WebClassまたは電子メールで予約すること。)

11022036-2021-31-12116