文化人類学演習a
 Seminar in Cultural Anthropology a
 担当教員:松本 雄一(MATSUMOTO Yuichi),坂井 正人(SAKAI Masato),山本 睦(YAMAMOTO Atsushi),松本 剛()
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科人間文化コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
文化人類学的な「ものの見方」を理解するとともに、文化人類学において重要な概念の理解、学術文献の読み方、議論の仕方を身につけることを目的とする。特に1980年代以降現在に至るまで文化人類学において重要な位置を占める実践理論に焦点を当て、その人類学における有効性を理解する。

【授業の到達目標】
この講義を履修した学生は、実践理論の概念(ハビトゥスなど)を理解し、その文化人類学における有効性を説明できる。また、実践理論に関連付けた研究課題を設定できるようになる。さらに文化人類学の文献の読み方および議論の仕方の基礎を修得する。

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
B-1.学生同士の話し合いの中で互いの意見に触れる機会がある。:1~25%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
人間と文化について地域や分野を横断する視点から幅広い教養を身に付け、人文学の専門知を体系的に修得するために編成される科目である(人文社会科学部人間文化コースのカリキュラム・ポリシー)。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
05.ジェンダー平等を実現しよう
08.働きがいも経済成長も
10.人や国の不平等をなくそう

【授業計画】
・授業の方法
演習形式。ただし受講生の人数や理解度に応じて、ミニ講義を実施したり、内容を一部変更をする可能性があります。
・日程
1.ガイダンス
2.平等神話
3.趣味とハビトゥス
4.社会的位置空間
5.ハビトゥスと生活様式
6.場の力学
7.支配階級のハビトゥス
8.中間階級のハビトゥス
9.庶民のハビトゥス
10.文化と階級
11.階級と分類
12-15.文化人類学に見る実践理論

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
事前に指定したテキストの該当箇所を授業前に読み、疑問点を整理しておく。漠然と講義を受けるのではなく、授業で扱われた事例を自分の日常生活に照らし合わせて考えてみる。また、質疑応答には積極的に参加する。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
「予習のあり方」
事前に指定されたテキストを授業前に熟読するとともに、疑問点をまとめておく。
「復習のあり方」
授業の内容を思い浮かべながらノートを整理するとともに、テキストを繰り返し読み理解を深める。

【成績の評価】
・基準
授業中の質疑応答、レポートによって、知識の修得、理解の度合い、論理的思考力、文章表現力、参加の度合いのそれぞれの項目について判定し、その合計点を用いて判定する。基準は(1)ハビトゥスの概念に関して、具体的な事例に基づいて的確に説明できる。(2)文化人類学的な「ものの見方」の特徴を自分の言葉で説明できる。(3)文化人類学の文献を正確に読める。(4)文化人類学的な視点から議論を組み立てることができる。
・方法
質疑応答(50パーセント)、レポート(50パーセント)

【テキスト・参考書】
テキスト
石井洋二郎 2020 『ブルデュー『ディスタンクシオン』講義』藤原書店
参考書
田辺繁治 2003 『生き方の人類学』講談社現代新書
平井京之介(編)2012『実践としてのコミュニティ』京都大学学術出版会

【その他】
・学生へのメッセージ
授業で扱ったテーマを、常に自分にひきつけ、身近な事例と共に考えてください。また、それを通じて、自分や自分がいる社会について考えてみましょう。
・オフィス・アワー
授業時間外に学生の質問に答える「オフィス・アワー」を松本雄一研究室(人文2号館4階)において、(水曜日)の11:50~14:30の間に設けます。会議や出張等で不在にすることもあるため、確実に面談したい場合は事前に予約をお願いします。連絡先は、初回の授業でお知らせします。

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