【授業の目的】
日本中・近世社会(12~19世紀)を対象に、各自が自由にテ-マを選び発表し、それを通じて、日本中・近世社会像を構築します。特に、発表ではテーマに関する史料を基本的に取り上げてもらい、それを読み、そこから中・近世社会像を考えます。
【授業の到達目標】
日本中・近世社会像を構築するため、みずから調べる、内容を他者に理解してもらう、意見を交わし研究に取り入れるなどの力を身につけることができる。それにより、卒業論文作成の基本を身につけることができる。
【授業概要(キーワード)】
日本中・近世史、政治、経済、信仰、文化、史料、古文書、絵巻、日記
【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25% C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:26~50%
【科目の位置付け】
この授業は、日本の中世・近世史に関する先行研究の講読・史料の読解を通じて、人文社会科学の専門領域(歴史学)について中核となる学術的成果を修得し、それに関して問題を発見し、論理的・批判的思考の結果をまとめることができる能力を培うことを目的とする専門展開科目です(人文社会科学部のディプロマ・ポリシー)。
【授業計画】
・授業の方法
演習形式です。最初の1回~3回は、ガイダンス及び古文書や日記史料を取り上げ研究の方法を説明します。第4回以降は、受講生に順次発表を行ってもらいます。発表する受講生は発表資料を用意してもらいます。その発表に基づき、参加者と討論を行います。なお発表時間や順番は受講人数によって決定します。
・日程
各自が自主的にテ-マを選んで発表し、参加者全員で議論します。
第1回 ガイダンス 第2回 近世初期の古文書を読む 第3回 中世の日記を読む 第4回~第14回 各自テーマの発表と討議 第15回 研究テーマへの総括 ※受講生の人数や興味関心により、進め方や内容を一部変更することがあります。
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
演習なので、各自が調査・発表を基本とします。手順は下記を参考にしてください。 1.テーマを決める。テーマは、難しい学術的と思われるものでなくてもよい。有名人や英雄の活躍、著名な出来事ばかりが歴史ではなく、名もない人々のテーマ、つまり身近な出来事、生活に関わるものでよい。 2.関係論文・著書を探し、学習する。 3.テーマに関する史料(文献・絵巻・民俗など)を取り上げる。 4.それを調べ読解・解読して意味を取り、テーマに沿って使い方を考える。 5.テーマに沿って明らかになったことをレジュメにまとめ、発表する。 先輩は後輩に調査・発表のやり方について、教えてあげてください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
演習は調べることが重要です。インターネットばかりに頼らず、図書館へ赴き、辞典・事典、参考文献ほかを調べ、自分の見解をまとめ発表の準備をしてください。
【成績の評価】
・基準
発表と討論について、知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)の獲得、参加の度合いなどの項目について判定し、その合計点を用いて判定します。基準は下記の点です。 1.テーマの目的が明確で、テーマに則した史料の選択ができている。 2.史料の読解、分析、理解ができている。 3.ほかの受講者にわかりやすく発表できており、討議においても自分の意見を相手に伝えられている。
・方法
発表と討議の内容を総合的に評価します。その際、知識の習得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)の獲得、参加の度合いなどの項目について判定します。 発表(70点):発表担当者の内容および参加者への質疑に対する応答をもとに評価します。 討論(30点):参加者とのディスカッションにおける質疑をもとに評価します。 単に出席しただけでは点数を与えることができません。
【テキスト・参考書】
テキストは特に使用しません。発表資料を配布してもらいます。参考文献等は講義時に適宜紹介します。
【その他】
・学生へのメッセージ
出席を重視します。史料は歴史の基礎ですので、地道に調べる努力をしてください。
・オフィス・アワー
講義時に説明します。相談場所は、基本的に大喜研究室で行います。
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