ヨーロッパ史演習
 Seminar on European History
 担当教員:山﨑 彰(YAMAZAKI Akira)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科人間文化コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
イギリスの新旧現代史家であるジェームズ・ジョル『ヨーロッパ100年史』とイアン・カーショー『分断と統合の試練―ヨーロッパ史1950‐2017』をとおして、ヨーロッパ現代史を学ぶ。両著共に、20世紀のヨーロッパ史を概観した名著であり、ジョルは外交史と労働運動史を専門とし、カーショーはナチス研究の第1人者である。両者の文献、特にカーショウの著書の講読を通じて、ヨーロッパ現代史の認識を得ることを目的とする。

【授業の到達目標】
 西洋近現代史研究について関心を持ち、テーマ設定や研究方法を習得し、特定のテーマについて調べ、これを調査報告にまとめることができる。

【授業概要(キーワード)】
20世紀史、冷戦時代、ヨーロッパ統合

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:26~50%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:51~75%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:26~50%
C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
ヨーロッパ史の専門研究のために、日本語文献講読能力を身につけるための授業である。

【授業計画】
・授業の方法
基本的にはテキストの輪読となるが、他に各自の関心のあるテーマ(西洋史の範囲で自由に選ぶ)について読書感想を報告する。
・日程
 1960年代は第二次世界大戦後のヨーロッパの歴史にとって、経済的な繁栄の時代であったが、若者を中心に政治体制に対する抗議運動が激しさを増し、大きな転換の時代ともなった。昨年に引き続きカーショー『分断と統合の試練』をテキストとし、1960年代を中心としたヨーロッパ現代史について勉強する。今年は、第5章「破局の後の文化」、 第6章「異議申し立て」、 第7章「転換」、第8章「変化の東風」が該当箇所になる。各章、3回程度をあてる。

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
前・後期を通じて出席することが望ましいが、4年生は後期だけでもよい。他人の議論によく耳を傾けるとともに、積極的に自分の意見を述べる。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
前・後期を通じて出席することが望ましいが、4年生は後期だけでもよい。他人の議論によく耳を傾けるとともに、積極的に自分の意見を述べる。毎回3時間程度の予習が必要になります。

【成績の評価】
・基準
 各自丹念にテキストを読むとともに(最低2回)、報告者は充実したレジュメ(質量とも)を作成する。また演習中紹介された書物を積極的に読む。これらを含めて、毎回2時間程度の予習が必要になる。
・方法
 担当報告(40点)、レポート(30点)、討論の内容(30点)。レポートは,ヨーロッパ、アメリカ近現代史の自学自習の成果をまとめる。3分の2以上の出席が必要。

【テキスト・参考書】
【テキスト】
イアン・カーショー『分断と統合の試練―ヨーロッパ史1950‐2017』(白水社)
ジェーイムズ・ジョル『ヨーロッパ100年史』第2巻(みすず書房)
【参考書】
イアン・カーショー『地獄の淵から―ヨーロッパ史1914‐1949』(白水社)
ジェームズ・ジョル『ヨーロッパ100年史』第1巻(みすず書房)
ジェームズ・ジョル『第一次世界大戦の起源』(みすず書房)
トニー・ジャット『ヨーロッパ戦後史 上 1945-1971』(みすず書房)
トニー・ジャット『ヨーロッパ戦後史 下 1971-2005』(みすず書房)

【その他】
・学生へのメッセージ
テキストは、日本語で読めるヨーロッパ現代史の最良の専門書です。
・オフィス・アワー
火曜日 10時30分~12時10分 山崎研究室。研究その他、気になることがあれば気軽にお訪ねください。

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