心理学特殊実験
 Practical on Psychology
 担当教員:大杉 尚之(OSUGI Takayuki),本多薫(HONDA Kaoru),小林正法(KOBAYASHI Masanori)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科人間文化コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:実習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
認知科学における基礎的な実験を通して、認知科学,人間情報科学,行動科学の実証的な研究方法、データの分析方法、レポートの書き方を学習する。特にレポートの書き方に焦点を当て,卒業論文の執筆のためのトレーニングを行う。

【授業の到達目標】
(1)授業でおこなった実験について、その目的、方法、結果、考察を適切に記述することができる。
(2)簡単なデータ分析を自分でできる。
(3)認知科学,人間情報科学,行動科学における一般的な書式をもちいてレポートを作成できる。

【授業概要(キーワード)】
認知科学,人間情報科学,行動科学,研究法,心理学実験、人間工学実験,質問紙調査,統計分析,論文執筆

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
D-1.演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
D-2.事前学習(下調べ、調査等含む)で習得した知識等を踏まえて演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%
D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:76~100%

【科目の位置付け】
この授業は,人文学の領域(認知情報科学)の専門知を体型的に修得するために編成される専門展開科目である。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに
05.ジェンダー平等を実現しよう
08.働きがいも経済成長も
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任つかう責任
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

【授業計画】
・授業の方法
基礎的な心理学,認知科学,人間情報科学,行動科学の実験,調査のなかから代表的なものをとりあげ,ペアないしグループに分かれて実験,実習を行います。また,実験データを分析しレポートを作成する方法を学びます。次回の授業までに標準的レポート(目的,方法,結果,考察を含むもの)の提出を求めます。必要に応じて,人文社会科学部の教室だけでなく,心理学実験室や小集団行動分析室で実施することもあります。授業の実施形式は対面またはオンラインとなる予定です。
・日程
第1回 ガイダンス(レポートの書き方,心理学実験の倫理)(大杉・本多・小林)
第2回 変化の見落とし1(大杉)
第3回 変化の見落とし2(大杉)
第4回 幾何学錯視1(大杉)
第5回 幾何学錯視2(大杉)
第6回 視覚探索1(大杉)
第7回 視覚探索2(大杉)
第8回 生理測定1(本多)
第9回 生理測定2(本多)
第10回 生理測定3(本多)
第11回 長期記憶(小林)
第12回 潜在的態度(小林)
第13回 総合実習(行動科学)(小林)
第14回 卒業研究体験(大杉・本多・小林)
第15回 全体のまとめ(大杉・本多・小林)

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
全員で同時に実験を実施します。全員が揃うまで授業を始められないため,遅刻や欠席は絶対にしないようにしてください。やむを得ない事情により出席できない場合は,補充実験を実施してレポートを作成してもらいます。レポートは毎週課されます。再提出を求めることもあります。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
・予習のあり方
必要な場合には事前に指示します。
・復習のあり方
レポートを期日(基本的に翌週)までに提出できるように作業を進めてください。レポートでは単に実験を行ったことを報告するだけではなく,関連領域について文献を調べて,考察することが必要です。

【成績の評価】
・基準
提出されたレポートをもとに,以下の観点から評価をします。
1. 実験のねらいと方法を正しく理解しているか。
2. 得られたデータを適切に分析しているか。
3. 先行研究と実験結果に基づいて正しく考察しているか。
4. 決められた書式で書かれているか。

1,4より心理学方法論についての「知識の習得の度合い」と「理解の度合い」を評価します。2,3より論理的思考力,文章表現力などの汎用的技能の習得の度合いを評価します。3分の2以上のレポートの提出を成績評価の前提とします(主体的な参加の度合いの評価)。実験レポートは,評価,添削し返却します。必要な要件を満たしていない実験レポートは再提出を求めます。
・方法
認知科学(4本)+人間情報科学(2本)+行動科学(2本)のレポート(80)点と授業内での作業(20)点の合計点を最終成績とします。

【テキスト・参考書】
授業開始時に配付します。ほかに参照することが必要な場合は指示します。

参考書
小宮あすか・布井雅人(2018) EXcelで今すぐはじめる心理統計 簡単ツールHADで基本を身につける 講談社 2800円(認知情報科学の学生は必須)
坂口典弘・山本健太郎(2017) 心理学レポート・論文の書き方 講談社 1900円

【その他】
・学生へのメッセージ
心理学,認知科学,人間情報科学,行動科学で卒論を書く上で修得すべき授業です。
認知情報科学プログラムに所属する学生は本科目を必ず受講してください。

・オフィス・アワー
各担当教員のオフィスアワーは、他のシラバスを参照してください。

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