アジア文化演習
 Seminar on Asian Studies
 担当教員:許 時嘉(HSU Shih-chia)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科グローバル・スタディーズコース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
記憶はどのように語られてきたのか。本授業は、台湾の戦争・戦後体験を、指定の映像資料やノンフィクションに即して紹介するほか、受講生に自ら課題調査を行ってもらうことで、東アジアの多様的な歴史認識への理解を深めることを目的とする。

【授業の到達目標】
現代東アジアの「戦争」と「戦後」への総合的な認識を獲得し、記憶とその語り方を学問的に評価できる能力を身につけている。

【授業概要(キーワード)】
戦争 記憶 インタビュー

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%
D-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型の演習、実習、実験等を行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
この授業は、国際地域社会や多文化社会に関する広範な視野と見聞を持ち、多文化間の相互理解に貢献できる能力を身につけるために編成される科目である(人文社会科学部GSコースのカリキュラム・ポリシー)。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
16.平和と公正をすべての人に

【授業計画】
・授業の方法
1、 台湾の戦争・戦後体験を実例に即して討論し、理解を深めていく。
2、 前半は指定資料(龍応台『台湾海峡一九四九』白水社、2012)の輪読と報告を中心にする。受講生に報告者を決めて指定の一次資料の概要と下調べ、問題提起を担当してもらう(発表時間は15-20分程度、レジメ2枚程度)。報告者以外の受講生は事前に資料を熟読し、質疑と議論に積極的に参加することが義務付けられる。
3、 後半は課題発表を行う。「記憶の語り方」をテーマにして、受講生は各自に関心の内容を決め、インタビュー(オーラル・ヒストリーやファミリー・ヒストリーの制作)の形でプレゼンを行う。発表後に文面のレポートとしてまとめて再提出する。
・日程
1. ガイダンス
2. 概説:第二次世界大戦前後のアジア(太平洋戦争、国共内戦、朝鮮戦争)。発表当番の決定。
3~9. 指定資料の輪読と資料発表
10~14. 個人課題発表:インタビュー
15. 総括と振り返り

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
対象とするテキスト(訳文つき)を、プリント資料として提供するので、講義の内容を適宜メモする。受講生が下記のことを義務付けられている。①毎回授業中の討論に積極的に参加する。②指定の文献に対して事前に調べて口頭発表、課題発表をする、③指定の映像資料は授業外時間を見る場合がある。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
授業以外にも東アジアの戦後の歴史について自主的に本を読んで理解を深める。

【成績の評価】
・基準
東アジアの戦後を自主的に考えられるようになったかどうかを合格の基準として、知識の修得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力、文章表現力)、主体的な参加の度合いのそれぞれの項目について判定し、その合計点を用いて判定する。授業中の輪読資料の準備、議論への積極的な参加、発言の論理性、期末の課題発表とレポートによって評価する。
・方法
平常点(授業への参加度):20点、輪読発表担当+個人発表+感想レポート:80点

【テキスト・参考書】
初回で紹介します。

【その他】
・学生へのメッセージ
他者の声に耳を傾ける姿勢を保ち、マクロな歴史記述とミクロな個人体験談の交差を考えましょう。
・オフィス・アワー
火曜12時~13時(許研究室・人文一号館4階405号)。事前にメールにてご連絡ください。

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