国際協力論演習
 International Cooperation: Seminar
 担当教員:今村 真央(IMAMURA Masao)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科グローバル・スタディーズコース
 担当教員の実務経験の有無:
 担当教員の実務経験の内容(有の場合):事例を通して、平和構築と民主化が現場でどのような課題に直面しているかを調べます。問題の歴史的理解を深めるとともに、現地調査や政策立案に携わる専門家と話し合いを通して実践的視座を得ます。
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
ミャンマーに焦点を当て、軍事政権による暴力的な支配はなぜ終わらないのか、日本を含めた国際社会は平和構築と民主化に向けて何ができるかという問いを追求します。とりわけロヒンギャ虐殺について掘り下げて調べていきます。

【授業の到達目標】
平和構築と民主化が直面する課題を事例を通して説明できるようになります。また現地調査がどのように行われ、政策がいかにして決定されているかを実務者から直接学び、実践的知見を深める。

【授業概要(キーワード)】
軍事政権、民主化、平和構築、ミャンマー、ロヒンギャ

【科目の位置付け】
21世紀最大級の難民を生み出したロヒンギャ危機を世界史の文脈に位置づけた上で、グローバル社会の課題として理解し、問題設定と問題解決力を養うものです。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
01.貧困をなくそう
02.飢餓をゼロに
03.すべての人に健康と福祉を
04.質の高い教育をみんなに
05.ジェンダー平等を実現しよう
06.安全な水とトイレを世界中に
07.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
09.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

【授業計画】
・授業の方法
論文読解を中心に、ミャンマーの民族問題の歴史的経緯と政治的構造を分析します。
・日程
第1回 イントロダクション(履修希望者は必ずウェブクラスでシラバス完全版を熟読した上で履修するか否かを決定してください) 
第2回 『体動する国境』①
第3回 『体動する国境』②
第4回 『体動する国境』③
第5回 ゲスト講師:ミャンマーからライブ授業 
第6回 『ロヒンギャ危機』①
第7回 『ロヒンギャ危機』②
第8回 『ロヒンギャ危機』③
第9回  「自由とソーシャルメディアがもたらすミャンマー民主化の停滞」、「仏教を結節点とした『つながり』とその変容』 
第10回 ゲスト講師:ミャンマーからライブ授業
第11回 ミャンマー:「民主化による新たな試練とムスリムコミュニティ」「ラカイン州の経済」  
第12回 ミャンマー:「アナン報告」  
第13回 履修生による研究:口頭発表① 
第14回 履修生のよる研究:口頭発表② 
第15回 書評改訂&討論

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
口頭発表を交える形で、ミャンマーの民族問題・軍事政権に関する文献を読み進めます。また、定期的にミャンマーから専門家と話し合う機会を設けます。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
前半は、文献読解が中心となります。後半は各履修生による自主研究に比重が傾き、最後数回の授業は研究発表の時間となります。

【成績の評価】
・基準
国際協力及び地域研究の専門分野の文献を読み、内容を理解した上で、自分の言葉で説明できること。また、自分で事例研究をデザインし、調査結果を口頭と文章で発表できること。この2点が合格の基準です。
・方法
口頭発表&討論:60&
期末発表:40%

【テキスト・参考書】
中西嘉宏著『ロヒンギャ危機:「民族浄化」の真相』「自由とソーシャルメディアがもたらすミャンマー民主化の停滞」
土佐桂子・田村克己編『転換期のミャンマーを生きる』
長田紀之『胎動する国境-英領ビルマの移民問題と都市統治』

【その他】
・学生へのメッセージ
ミャンマーでは大二次世界大戦直後から民族紛争が続いています。1962年から軍政が続いています。なぜ終わらないのでしょうか。一緒に考えましょう。
・オフィス・アワー
金曜日 13:00-16:00 (他の時間帯も可能です。事前に連絡してください。)

11035023-2021-31-12363