中国文学文化演習
 Seminar on Chinese Literature and Culture
 担当教員:福山 泰男(FUKUYAMA Yasuo)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科グローバル・スタディーズコース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
 正史『三国志』から『三国演義』、さらに近世近代の京劇を初めとする演劇や、現代の「三国志」メディアについて、作品テクストや様々な歴史的伝承とその変容・経緯をたどる。

【授業の到達目標】
 「三国志」の諸テクストを必要に応じ選読・考察する。「三国志」さらにその後の小説・戯劇・映画・漫画等の三国志メディアにも登場する様々な人物およびその表象を探り、現代において参照すべき新たな人間論を展開することが可能になる。さらに、古典の創造・継承・展開・再創造について考察を深めることができる。本授業は、中国古典文化を専門知において理解しうるとともに、現代にいたる継承・展開のあり方が考察でき、中国古典文学・文化の意義について新たな発見が可能になる。

【授業概要(キーワード)】
 三国志 人間論 古典の継承と展開

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:1~25%
C-1.自分の意見をまとめて発表する機会がある。:1~25%
A-2.小レポート等により、事前学習(下調べ、調査等含む)が必要な知識の上に思考力を問う形での文章を記述する機会がある。:1~25%
C-2.事前学習(下調べ、調査等含む)をした上で、プレゼンテーションを行い、互いに質疑応答や議論を行う機会がある。:1~25%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:1~25%
C-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を発表し理解してもらえるようプレゼンテーション、質疑応答、リフレクションを行う機会がある。:1~25%

【科目の位置付け】
 教職「教科に関する科目・漢文学」の授業。 中国古典の訓読・読解だけでなく、その現代的受容・意義について再検討する科目。
 カリキュラム・ポリシーと関係については、「カリキュラム・マップ」を参照し、よく理解した上で履修すること。

【授業計画】
・授業の方法
 三国時代前後の文学・文化・政治社会に対する知識・理解を広げる。その上で、テクストとしての「三国志」の特徴を把握する。さらに、三国志文学・文化と後代におけるその受容・変容を見る。中国古代中世における文学の創造および後代における三国志受容の意義を課題とし、各自、テクストの読解・分析法を習得する。さらに、その後の小説や諸メディアにおける三国志の人物像や三国志物語の受容・変容のあり方等について調査・考察し、各自発表した内容について参加者全員で討論する。
・日程
 授業計画
第1回:ガイダンス。授業計画の解説
第2回:三国志と関連資料の学習
第3回:   〃
第4回:三国志の各地域・人物について考察・討論
第5回:京劇・布袋戯に描かれる三国志脚本の特質、三国志の受容について読解・
    考察・討論
第8回
第9回:三国志における人物像の多面性について、諸メディア(小説・演劇・映画
    等々)を通し考察・討論
         ~       
第14回
第15回:授業のまとめと総合討議

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
 中国古典文学・文化のテクストおよびその読解方法に関心があり、さらに現代への展開、時代・メディアの相違による文学観・人間観の変容について、各自のオリジナルな観点・関心をもって受講することが求められる。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
 発表担当者は、レジュメやパワーポイント等の必要資料を用意する。
 気づいたことや疑問をメモしておき、次回の授業で発言する。

【成績の評価】
・基準
 ①主体的な参加の度合い②知識の獲得の度合い③理解の度合い④論理的思考力・文章表現力等の汎用的技能の修得の度合い。以上の4点を評価基準とする。
 その上で、三国志テクストの精読を通し中国古典文学・文化およびその現代的受容の可能性について深く考察しているか、プレゼン発表の説得性・創造性について、具体的に評価する。
・方法
60点=各回の読解・プレゼンに対する評価
20点=最終プレゼンに対する評価
20点=発言等の授業への積極参加

【テキスト・参考書】
 テクスト:プリント配布する。
 参考書:授業時に配布あるいは適宜指示する。

【その他】
・学生へのメッセージ
 「三国志」について基礎から丁寧に学習したい。曹植や三国時代の学習を通して中国文学・文化の具体的な姿を楽しく学ぼう。
・オフィス・アワー
 水曜日、12:00~13:00をオフィスアワーとする。人文社会科学部2号館4階。その他、連絡の上、相談に応じる。

11022078-2021-31-12379