総合講座Ⅰ
 Introduction to the Public Policy and Social Studies I (Public Policy)
 担当教員:【担当順】阿部晃士(ABE Koji),川村一義(KAWAMURA Kazuyoshi),下平裕之(SHIMODAIRA Hiroyuki),山田浩久(YAMADA Hirohisa),本多広樹(HONDA Hiroki),源島穣(GENJIMA Yutaka),松本邦彦(MATUMOTO Kunihiko),中村文子(NAKAMURA Ayako)
 担当教員の所属:人文社会科学部人文社会科学科地域公共政策コース
 担当教員の実務経験の有無:
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業の目的】
社会科学系コースの学生が公共政策を学んでいくための基礎講座です。
公共政策とは、環境・医療・福祉など社会全体に共通する課題に取り組むために選択、決定される方針を指します。つまり、私たちは全員が公共政策の対象であるとともに、市民として公共政策の決定に関わる主体です。そして課題も、全地球的なものから身近な地域社会に至るまで、広範囲にわたります。本講義は、市民にとって必要な公共政策についての基礎的な知識を得ることを目的として、現在の公共的課題への取り組み方について、政治学、経済学、地理学、社会学などの領域から具体的な事例を紹介し、検討していきます。

【授業の到達目標】
この講義を履修した学生は、以下のことができるようになります。
1)広範な公共政策について、基本的な知識と考え方を他者に説明すること。2)地域社会がかかえる公共的課題を自ら調べ、発見し、理解すること。3)地域性を活かしながら公共的課題を解決するために必要な専門的な知識を探究していくこと。4)公共政策についての考察を深めていくこと。5)市民として、今後の市民社会形成について考え、他者と討議すること。

【授業概要(キーワード)】
公共政策、環境、医療、福祉、公共経済学、行政、政府、地方自治体、国際機関、NPO

【学生主体型授業(アクティブラーニング)について】
A-1.ミニッツペーパー、リフレクションペーパー等によって、自分の考えや意見をまとめ、文章を記述し提出する機会がある。:26~50%
A-3.習得した知識を活用する中で、学生自身がテーマや目的などを主体的に定めて課題探究型学習を行い、その成果を記述する機会がある。:26~50%

【科目の位置付け】
この授業は、地域公共政策分野の基礎的な知識を習得するために編成される科目です(人文社会科学部地域公共政策コースのカリキュラム・ポリシー)。

【SDGs(持続可能な開発目標)】
05.ジェンダー平等を実現しよう
08.働きがいも経済成長も
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

【授業計画】
・授業の方法
WebClassによるオンデマンド授業です。WebClassから事前に資料をダウンロードし、学習してください。詳細はガイダンスで説明します。
・日程
第1回 ガイダンス(阿部晃士)
第2・3回 公共政策はなぜ難しいのか(川村一義):公共政策の難しさの要因について、事例を用いて解説します。
第4回 公共経済(下平裕之):公共部門が社会に対して果たすべき役割について、経済学の視点から解説します。
第5・6回 住民意識と公共政策(阿部晃士):住民は公共政策をどのように認識し、行動しているのでしょうか。廃棄物問題などを例に説明します。
第7回 観光とまちづくり(山田浩久):観光客のニーズに応える観光で住民のためのまちづくりが可能なのか、という問題を考えます。
第8・9回 関わる人々からみた地域政策(本多広樹):地域政策において誰がどのような役割を果たしているのか、具体的な事例から考えます。
第10・11回 行政とは何か(源島穣):行政がいかに日常生活と密接に関わっているか解説します。
第12・13回 市民団体がになう公共政策(松本邦彦):国内外で活動する市民団体(NPO,NGO)に着目します。
第14・15回 国際社会における公共政策(中村文子):昨今の国際問題を視野に入れながら、「世界政府」の無い国際社会において公共政策を追求する方法を考えます。

【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義を聴くだけでなく、社会の抱える問題についてどのように取り組めばいいのか、主体的に考える姿勢をもってください。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
講義に関係するニュース等に気を配り、講義内容に関心を持って講義にのぞむように。ノートやプリントを整理し、疑問点は図書館などで調べ、それもノートしましょう。

【成績の評価】
・基準
知識の習得、理解の度合い、汎用的技能(論理的思考力)、参加の度合いのそれぞれの項目について評価し、その合計点を用いて判定します。判定の基準は、1)社会が抱える問題について具体的事例や現状を説明し、問題点を明確に指摘できる。2)公共政策の考え方を論理的に説明できる。3)授業に積極的に参加し、教員や他の学生と意見交換を行い、自分の意見を客観的に評価できる。
・方法
各回の授業における小レポート(10点満点)の成績を合計し、100点満点に換算して評価する。

【テキスト・参考書】
テキストは特に指定しませんが、参考書は担当者ごとに提示します。

【その他】
・学生へのメッセージ
小レポートは、授業終了後にWebClassから提出する形になります。詳細については、ガイダンス時に説明します。
・オフィス・アワー
各担当教員のオフィス・アワーを参照してください。
各回ごとに担当教員に確認してもらえば確実です。

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