【授業の目的】
国際的なビジネスは、多くの日本企業にとって現在では日常的な活動です。また、国際ビジネスに直接関与していなくても、すべての企業活動は何らかの形で国際ビジネスに関係しています。企業や行政機関にとって、国際的なビジネスに関する法的知識を理解することは重要なことです。 国際取引法は、国際ビジネスを行う際に必須の知識ですが、本授業は、実務をベースにして国際取引に関連する基本的な法的問題を学習することを目的とします。
【授業の到達目標】
この講義を履修した学生は、 1.国際取引法に関する基礎的な知識を体系的に習得できます。 2.将来企業や官公庁に就職した際に、国際ビジネスに関連する法的な問題を分析できます。 3.将来企業や官公庁に就職した際に、国際ビジネスに内在する法的なリスクに対応できるリーガルマインドが育成できます。
【授業概要(キーワード)】
貿易取引、代金決済手段、保険、リスク管理、国際取引契約、国際取引紛争解決、海外事業投資
【科目の位置付け】
この授業は、国際取引法の基礎的な知識を習得し、多様な場面で応用可能な実践的能力を養成する科目です(人文社会科学部総合法律コースのカリキュラム・ポリシー)。
【SDGs(持続可能な開発目標)】
08.働きがいも経済成長も 09.産業と技術革新の基盤をつくろう 10.人や国の不平等をなくそう 12.つくる責任つかう責任 16.平和と公正をすべての人に 17.パートナーシップで目標を達成しよう
【授業計画】
・授業の方法
テキストおよび配布するレジュメに基づいて講義し、質疑応答を通じて理解を深めます。できるだけ事例や時事問題を取り上げ、学生にとってなじみの薄い国際取引のイメージがつかめるような授業にしたいと思います。
・日程
1.国際取引に関連する法律 ①独占禁止法 ②製造物責任法 ③知的財産権 ④安全貿易規制 ⑤賄賂防止法 2.リスクと対応策 ①リスクの種類 ②リスク分析と対応策 3.紛争の解決手段 ①準拠法と裁判管轄 ②紛争の種類 ③裁判と仲裁 ④外国判決の承認執行 4.海外事業投資
【学習の方法・準備学修に必要な学修時間の目安】
・受講のあり方
講義の内容及びテキスト・レジュメに関する疑問点を授業中に質問して、疑問点を明らかにするとともに、それぞれの事柄が自分の生活にどのように影響しているのかを考える習慣をつけることが重要です。
・授業時間外学習(予習・復習)のアドバイス
予習のあり方: テキストとレジュメをあらかじめ熟読し、理解できた部分と疑問に思った部分を整理し、疑問点は授業で質問をして解消するよう努めて下さい。 復習のあり方: 新聞・テレビ等のニュースの国際ビジネスに関する報道に常に関心を持ち、授業で取り上げた事柄が自分の生活にどのように影響しているのかを考えるようにして下さい。
【成績の評価】
・基準
授業の到達目標で示した国際取引法に関する基礎的な知識について適切に説明できることを合格の基準とします。
・方法
中間試験(50%)と期末試験(50%)の結果により成績評価します。
【テキスト・参考書】
【テキスト】 富澤敏勝・伏見和史・高田寛著『Q&A国際取引のリスク管理ハンドブック(改訂版)』(セルバ出版 2014年 3,000円〈税別〉) 【参考書】授業中に適宜紹介します。
【その他】
・学生へのメッセージ
担当教員が商社法務の実務で経験した事例を紹介しながら授業を進めていきます。受講生が将来企業や官公庁に就職した際に、直面する業務の法的リスクを的確に分析した上で、そのリスクを上手くマネージしながら問題を解決できる能力を養えるような授業にしたいと考えています。
・オフィス・アワー
月曜日 13:00-14:30 荒井研究室 (人文社会科学部2号館3階) その他研究室在室中はいつでもOKです。
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